味に与える影響は「魚種差」よりも「処理差」のほうが圧倒的に大きいです。
まず、多くの人が誤解している前提から整理します。
「この魚は美味しい魚種」「この魚は不味い魚種」
こうした認識はありますが。
実際の現場では、同じ魚種でも味は大きくブレます。
その最大の理由が「釣った後の処理」です。
魚種差が味に与える影響
魚種による差は、確かに存在します。
脂の乗りやすさ。
筋肉の繊維構造。
アミノ酸組成。
こうした設計上の違いはあります。
しかし。
魚種差が影響するのは、味の上限です。
「上手く扱えば、ここまで美味しくなれる」というポテンシャルの差。
処理差が味に与える影響
一方で処理差は。
味の下限を決めます。
血抜きをしない。
内臓処理が遅れる。
体温を下げない。
真水で冷やす。
この時点で。
どんな高級魚でも一気に不味くなります。
逆に言えば。
適切な処理をすれば。
「安い魚」「評価の低い魚」でも。
驚くほど美味しくなります。
数値感覚で表すと
あくまで体感的な目安ですが。
・魚種差:影響度 30〜40%
・処理差:影響度 60〜70%
このくらいの感覚です。
特に釣り人の場合。
釣った直後から数十分の処理で、味の大半が決まります。
なぜ処理差がそこまで重要なのか
理由はシンプルです。
魚は死んだ瞬間から。
・自己消化
・酸化
・雑菌繁殖
この3つが一斉に始まります。
処理とは。
これをどれだけ抑え込めるかの作業です。
魚種の違いよりも。
この抑制の成否のほうが。
味への影響が大きくなります。
現場でよくある例
・「この魚は不味かった」
→ 実は血抜き不足。
・「前に食べた時は美味しかったのに」
→ 今回は冷却不足。
・「サイズも同じなのに味が違う」
→ 処理タイミングの差。
こういうケースは非常に多いです。
釣り人にとっての本当の優先順位
魚種を選ぶ前に。
どう処理するか。
ここを外すと。
魚種の議論はほぼ意味を持ちません。
だから現場では。
「魚種差より処理差」
この言葉が一番しっくりきます。

