夜釣りの必須アイテムといえば、ケミホタルと電気ウキ
「電気ウキの方が明るいのはわかるけど、30m先ではどう違うの?」
という疑問に答えるべく、光の科学的性質からその差を明らかにします
1. 発光メカニズムの化学的な違い
まず、この2つは「光を作る仕組み」が根本から異なります
ケミホタル:化学発光(ケミルミネッセンス)
シュウ酸エステルと過酸化水素の化学反応によって光を放ちます
熱を発しない「冷光」であり、反応が進むにつれて光量は緩やかに減少していきます
波長は一般的に550nm(黄緑色)付近が多く、これは人間の目が最も感度高く捉えられる範囲です
電気ウキ:LED発光(エレクトロルミネッセンス)
半導体に電流を流すことで電子が移動し、直接光に変換されます
化学反応を待たずに一定の光量を維持できるのが特徴です
波長が鋭く(単色性が高い)、光の直進性が非常に強いという性質があります
2. 距離別・明るさ(ルクス)のシミュレーション数値
光源自体の明るさ(光度)を、一般的なケミホタル37を「1」、LEDウキ(高輝度タイプ)を「5」
と仮定し、距離 による照度 の逆二乗の法則 に基づいて数値を算出しました
【理論上の照度比較(単位:Lux)】
※海面での反射や大気透過率を考慮した推定値
| 距離(m) | ケミホタル37 | LED電気ウキ | 明るさの差(倍率) |
| 10m | 0.0100 lx | 0.0500 lx | 5.0倍 |
| 20m | 0.0025 lx | 0.0125 lx | 5.0倍 |
| 30m | 0.0011 lx | 0.0055 lx | 5.0倍 |
| 40m | 0.0006 lx | 0.0031 lx | 5.1倍 |
| 50m | 0.0004 lx | 0.0020 lx | 5.2倍 |
3. なぜ50m先で「電気ウキ」が圧倒的に有利なのか?
数値で見ると、50m先でのケミホタルは0.0004ルクス。
これは新月の夜の明るさ(約0.001ルクス)をも下回る数値であり、肉眼での視認限界に極めて近くなります
一方、LED電気ウキは50m先でもケミホタルの約5倍の照度を維持しています
これには「光の性質」も関係しています
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直進性: LEDは光が拡散しにくいため、遠くまで「点」として認識しやすいです
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コントラスト: ケミホタルの光は柔らかく周囲に溶け込みやすい(迷彩効果)のに対し、LEDは背景の暗闇に対して鋭いコントラストを保ちます
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大気透過: 赤色や緑色のLEDは、空気中の湿気による乱反射(散乱)の影響を微調整されており、遠距離でも色がボケにくい設計になっています
4. 状況に応じた使い分け術
科学的な数値を踏まえた、現場での賢い使い分けです
- 足元〜20m以内(ノベ竿・ヘチ釣り):
ケミホタルが最適。明るすぎない光は、魚に警戒心を与えにくく、目が疲れにくいメリットがあります
- 30m以上(遠投カゴ釣り・磯釣り):
電気ウキ一択。特に波がある日は、ケミホタルの光は波間に隠れて見失いやすいため、LEDの強い光が不可欠です
- 深場(タナが深い場合):
ケミホタルは全方向に光を放つため、水中に沈んだ時の「水中ライト」的な効果も期待できます
まとめ:50m先を制するなら「電気」の力
数値化してわかった通り、距離が離れるほど、LEDの持つ高効率な光のエネルギーが釣果を左右します
10m以内の近接戦はケミホタルの「優しさ」、遠投戦は電気ウキの「強さ」
それぞれの特性を理解して、夜釣りの戦略を立ててみてください

