南紀の堤防で尺アジ(30cm超)を狙うなら、狙うべき場所は一つ。
群れの「底」です。
なぜ大型ほど下にいるのか?
その習性と、表層の小アジの層を突破して大物を直撃するための具体的な攻略法を釣太郎
スタッフが公開します。
本文構成
はじめに:アジの群れは「階層社会」である
「ウキが沈んで合わせると、また15cmのアジだった」 冬の堤防でよくある光景です。
数釣れて楽しい反面、狙っている尺アジ(30cmオーバー)が混じらないと焦りを感じるものです。
実は、海の中のアジの群れは、ごちゃ混ぜに泳いでいるわけではありません。
サイズによって明確な「住み分け」がなされた、厳しい階層社会になっています。
そのルールを知っているかどうかが、大物を手にできるかの分かれ道となります。
結論:尺アジは常に「群れの最下層」にいる
答えから言います。 尺アジがいるのは、群れの**「一番底(ボトム)」**です。
イメージしてください。 アジの群れはピラミッドのような構造をしています。
上層部には、元気いっぱいで動きの速い小型・中型のアジがひしめき合っています。
そして、そのさらに下、海底ギリギリのラインに、どっしりと構えた大型(尺アジ)が潜んでいます。
つまり、仕掛けを投入してすぐにアタリがあるうちは、まだ仕掛けが「子供たちの遊び場(上層)」
までしか届いていない証拠なのです。
なぜ大型は「底」にいるのか?
なぜ尺アジはわざわざ底にいるのでしょうか。 それには合理的な2つの理由があります。
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エネルギーの節約(省エネ) 身体の大きなアジは、小型のようにあくせく動き回りません。 潮の流れが緩やかで、身を隠せる障害物も多い海底付近でじっとしています。 上から落ちてくるエサのおこぼれを、最小限の動きで捕食するためです。
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警戒心と安全確保 長く生き抜いてきた大型は、鳥や青物などの外敵から身を守る術を知っています。 海面付近は危険がいっぱいです。 最も安全で、かつエサが流れてきやすい海底付近こそが、彼らの特等席なのです。
実践:どうやって「小アジの壁」を突破するか
尺アジが底にいることは分かりました。
しかし、普通に釣っていると、底に届く前に上層の小アジがエサに食いついてしまいます。
これを回避し、底の尺アジにエサを届けるテクニックが重要です。
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オモリを重くして「急速潜行」させる 軽い仕掛けでふわふわ落としていると、途中で小アジに見つかります。 いつもよりワンランク重いオモリを使い、一気に小アジの層(上層〜中層)を通過させ、ダイレクトに底を直撃させてください。
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マキエとサシエを分離する 足元にマキエを撒いて小アジを釘付けにし、その隙に少し離れた沖の深場へ仕掛けを投入します。 「小アジを寄せる場所」と「本命を釣る場所」を分ける意識が大切です。
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夜釣りの「ベタ底」待ち 特に夜釣りでは、尺アジの警戒心が少し緩みますが、それでも底付近の回遊が基本です。 ウキ下を水深ギリギリ(底から30cm〜50cm)に設定し、じっくりと待つことが釣果への最短ルートです。
まとめ:勇気を持って「タナ」を下げよう
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アジの群れの上層は小型、最下層が大型(尺アジ)。
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大型は賢く、安全な底でじっとしている。
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小アジのアタリを無視してでも、仕掛けを底まで届ける工夫が必要。
もし次回、小アジばかり釣れる状況に出くわしたら、それはチャンスです。
その群れの下には、必ず親分クラスの尺アジが潜んでいます。
「釣れない」と諦める前に、ウキ下をあと1メートル深くしてみてください。
その1メートルの差が、劇的なドラマを生むかもしれません。
南紀の尺アジシーズンはこれからが本番です。

