冬の夜釣りで狙う寒尺アジ。
アジは光に集まる習性がありますが、大型になると話は別?
電気ウキの色選び、仕掛けにつけるケミホタルの位置、明暗の境界線の攻め方など、
警戒心の強いデカアジを光で騙すテクニックを徹底解説します。
本文構成
はじめに:暗闇の海、その「光」はアジを寄せているか、散らしているか?
夜のアジングやカゴ釣り、フカセ釣りで必須となる「電気ウキ」や「ケミホタル」。 「アジは常夜灯に集まるから、手元も仕掛けも明るい方が良い」と思っていませんか? 実は、豆アジと尺アジでは光に対する反応が異なります。良型を狙うために知っておくべき、夜釣りの「光のコントロール」について解説します。
結論:アジは光に反応するが、尺アジは「直射」を嫌う
まず結論から言うと、アジは強い走光性(光に集まる性質)を持っています。しかし、30cmを超える尺アジクラスは、経験を積んで賢くなっており、「明るすぎる場所」を本能的に警戒します。
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豆アジ・小アジ: 光の中心部(一番明るいところ)に群れる。
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尺アジ・大型アジ: 光の周りの**「暗がり」や、光と闇の「境界線(明暗部)」**に潜んで獲物を狙う。
この習性の違いを理解することが、光の使い方の第一歩です。
1. 電気ウキの役割と「色」の選び方
電気ウキは、アタリを取るだけでなく、仕掛けの位置を把握するためにも必須です。
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赤色LED: 波長の長い赤色は、魚にとって認識されにくい(警戒されにくい)と言われています。スレた尺アジ狙いには赤がおすすめ。
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緑色LED: 人間の目には非常に鮮やかに見え、視認性が抜群です。荒れた海や遠投が必要な南紀のポイントでは、人間側の見やすさを優先して緑を選ぶのも正解です。
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明るさ調整: 最近は光量を調整できるウキもあります。足元狙いなら暗めに、沖の潮目狙いなら明るめにと使い分けましょう。
2. 仕掛けに付ける「ケミホタル」の効果的な使い方
ハリスや天秤に付けるケミホタル(発光体)は、強力な武器になりますが、諸刃の剣でもあります。
メリット
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集魚効果: プランクトンや小魚が発光体に興味を示し、結果としてアジが寄ってくる。
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仕掛けの馴染み確認: 水中で仕掛けがどう流れているかが目視できる。
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バイトマーカー: エサの近くに光があることで、アジがエサを見つけやすくなる。
デメリット(ここが重要!)
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エサ取りを寄せる: フグやネンブツダイなどのエサ取りも光が大好きです。
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タチウオの標的: 南紀の冬はタチウオも回遊します。光るものに噛み付く習性があるため、仕掛けを切られるリスクが増えます。
【尺アジ対策】ケミホタルの位置調整
尺アジ狙いの場合、「針のすぐ近く」に付けるのは避けましょう。 警戒させないために、針から**30cm〜50cmほど上(ハリスの上部や天秤付近)**に付けるのがセオリーです。これなら「光に寄ってきた小魚を演出」しつつ、その下の暗がりに漂うエサを食わせることができます。
3. 「蓄光玉(夜光玉)」による微弱発光のすすめ
ケミホタルの光が強すぎると感じる時は、「蓄光玉(夜光ビーズ)」や「ケイムラ玉」を使いましょう。
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ぼんやり光る: ヘッドライトで数秒照らすだけで、海中で青白く優しく光ります。
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プランクトン発光: この微弱な光は、アジが好む動物プランクトンや夜光虫の発光に近く、大型アジに違和感を与えずに口を使わせることができます。
実践テクニック:狙うべきは「明暗の境界線」
電気ウキや集魚灯を使う場合、ウキそのものの下を釣るのではなく、その光が届くか届かないかの**「暗がり」**にエサを流し込むイメージを持ちましょう。
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光のある場所にキャストする。
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潮に乗せて、光の外側の暗闇へ仕掛けを送り込む。
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暗闇に入った瞬間に「ガツン!」と来るのが尺アジのパターンです。
まとめ:光を制する者が冬の夜を制する
寒尺アジ釣りにおいて、ケミホタルや電気ウキは「ただ明るくすればいい」というものではありません。
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電気ウキは**「自分のための視認性」**確保。
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ケミホタルは**「魚へのアピール」**だが、強すぎに注意。
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大型狙いなら**「光の周辺の闇」**を釣る。
この3点を意識して、冬の南紀の漆黒の海から、黄金に輝く尺アジを引きずり出してください。

