釣れたばかりの魚や、魚屋さんに並んでいる鮮魚。
ふと見ると、口を大きく開けている魚と、グッとつぐんでいる魚がいることに気づきませんか?
「どっちが新鮮なの?」
「味に違いはあるの?」
今回は、写真のガシラ(カサゴ)を例に、この見た目の違いが生まれる理由について解説します。
見出し1:結論!口の開き具合は「死に方」の違い
結論から言うと、この違いは魚が**「どのように死んだか」**を物語っています。
一般的に言われている判断基準は以下の通りです。
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口が開いている魚:窒息死、苦しんで死んだ(野締め)
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口が閉じている魚:即死、脳締め、または苦しまずに死んだ(活け締め)
見出し2:なぜ口が開くのか?(野締め・窒息)
写真の上の個体のように、口が大きく開いている場合、その魚は酸欠状態で苦しんで死んだ可能性が高いです。
海水から上げられ、クーラーボックスの中などで徐々に酸素がなくなると、魚は呼吸をしようと必死に口をパクパクさせます。
最期に大きく口を開けて酸素を取り込もうとした状態で絶命し、そのまま死後硬直が始まると、口が開いたまま固定されてしまうのです。
これを釣り用語で「野締め(のじめ)」と呼ぶこともあります。
見出し3:なぜ口が閉じるのか?(活け締め・即死)
一方、写真の下の個体のように口が閉じている(あるいは自然な状態の)魚は、苦しむ時間が短かった証拠です。
釣り上げてすぐに脳天を突いて締める(活け締め)や、氷水で一気に体温を奪って即死させる「氷締め」を行った場合、魚は暴れることなく絶命します。
筋肉が極度の緊張状態(あごを開ける動作など)にならずに硬直が始まるため、口が閉じた状態、あるいは半開きのリラックスした状態で固まることが多いのです。
見出し4:味に違いはあるのか?
実は、この見た目の差は「味」にも直結します。
口を開けて苦しんで死んだ魚は、暴れることで体内のエネルギー(ATP:旨味の元)を大量に消費してしまっています。
また、ストレスで身に乳酸が溜まり、身質の劣化が早まることもあります。
逆に、口を閉じて即死した魚は、エネルギーが温存されているため、熟成させた時の旨味成分が増えやすく、身持ちも良い傾向にあります。
つまり、**「口が閉じている魚の方が、美味しくなるポテンシャルが高い」**と言えます。
まとめ
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口が開いている=呼吸困難で苦しんで死んだ可能性大。
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口が閉じている=即死、または適切に締められた可能性大。
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鮮魚を選ぶ際や、自分で釣った魚を持ち帰る際は、この「口の形」にも注目してみてください。 美味しい魚を食べるなら、やはり釣ってすぐに締めることが重要ですね。

