今年の秋、南紀で「戻りカツオ」が少ない理由:海流・餌場・水温の変化を徹底解説

  1. 戻りカツオとは何か?

  2. 今年の南紀の状況:実感される変化

  3. 原因①:海流・回遊ルートの変化

  4. 原因②:餌資源の減少・質の低下

  5. 原因③:水温・海水環境の影響

  6. 原因④:漁獲プレッシャー・群れ構造の変化

  7. 釣り人・漁師からの現場の声

  8. 今後の予測と釣り人・消費者ができる対応

    • 今後予測

    • 釣り人・消費者としての対策

  9. まとめ

1. 戻りカツオとは何か?

「戻りカツオ」とは、春先に南方海域から北上したカツオが、夏~秋に沿岸・沖合域で餌を摂って脂を蓄え、そして再び南下して沿岸部に戻ってくる個体群を指します。

このため、初めて沿岸に入る「初ガツオ」と比べて体内に脂肪を蓄えており、身質が深く、味も濃厚になるのが特徴です。釣太郎ブログ+2テレ朝NEWS+2

南紀地域では例年、秋口(9~11月頃)にこの戻りカツオが期待され、釣り・漁・食材として旬の王者とされています。


2. 今年の南紀の状況:実感される変化

南紀の釣り場・漁港において、今年は以下のような変化が伝えられています。

  • 沿岸漁港に入ってくる戻りカツオの群れが例年より少なく感じられる。

  • サイズが少し小型寄り、また「脂のり」が例年ほど良くないという声。テレ朝NEWS+1

  • 沿岸到達時期が遅れている可能性がある、ナブラ(魚群)が小規模/少ないという釣り人からの報告。釣太郎ブログ

  • 全国的にも「記録的なカツオ不漁」のニュースあり。高知・中土佐町久礼では例年に比べ水揚げが著しく少ないという報告。高知産かつおの100%藁焼きタタキ通販|久礼大正町市場 山本鮮魚店

南紀もこの傾向の中にあると考えられ、地域の釣り場・漁港に影響が出ていると見て良いでしょう。


3. 原因①:海流・回遊ルートの変化

戻りカツオの沿岸接岸・回遊は、主に下記のような海流・潮流・水塊・餌場の形成と深く結びついています。

  • 日本近海を流れる暖流・冷流の蛇行・変動。

  • 沿岸側への海流の離岸・潮目(暖流と冷流のぶつかる線)の位置変化。

  • 餌場(ベイトフィッシュ群れ)が沿岸へ近づくか、沖合へ移動するか。

今年の状況として、次のような指摘があります:

  • 黒潮が通常よりも北上・岸から離れた動きをし、暖流域が沿岸から離れたため、カツオ群が沿岸に直行できない可能性。テレ朝NEWS

  • 餌群が沿岸から沖に離れてしまったため、カツオが沿岸接岸=捕食機会を得る前に遠回りを強いられ、数量が減った/遅れた。釣太郎ブログ

  • 潮目や餌場帯の位置が例年と異なり、沿岸域に餌の集中帯が出来なかった。これにより、カツオの沿岸入場がスムーズでなかった。

釣り場目線では、「いつものナブラ発生ポイントに姿が無い」「沖合寄りに群れがいる」などの報告も出ており、海流変化が実釣状況にリンクしている可能性が高いです。


4. 原因②:餌資源の減少・質の低下

脂がのった戻りカツオを得るためには、沿岸に戻る前に「ベイト(餌魚)をたくさん捕る」ことが重要です。具体的には、イワシ・キビナゴ・小型サバ・アジ群れなどがカツオの主な餌となります。
今年、下記のような問題が指摘されています:

  • ベイト魚の発生・群れ形成が遅れていた/少なかった。プランクトンの発生時期・餌場変動によって小魚群れの分散・減少が起きている。釣太郎ブログ

  • 餌量・栄養価が落ちた可能性。餌を十分にとれなかったカツオでは「脂を蓄える余裕」が少なく、沿岸到達時に脂のりが薄いという状況に。テレ朝NEWS

  • 沿岸入場前の捕食機会が減っている=遠距離移動・捕食ストップの期間が長くなったことによる体力/蓄積資源のマイナスが考えられます。

釣り人としては、「ナブラが出ても小規模・散発的」「ベイト魚を探して沖合を探らないといけない」など困難な状況に直面しています。

餌場の変化が、戻りカツオの“少なさ/脂の薄さ”に直結していると見られます。


5. 原因③:水温・海水環境の影響

海の物理環境(温度・塩分・酸素・層構造)は、カツオの回遊・捕食・脂蓄積に大きく影響します。以下、今年特に懸念されている点です。

  • 表層水温の高止まり、あるいは異常暖水の発生によって、カツオ群が沿岸域を敬遠し、深場または沖合へ滞留した可能性。高知産かつおの100%藁焼きタタキ通販|久礼大正町市場 山本鮮魚店+1

  • 栄養塩・プランクトンの減少や酸素低下などにより、餌魚/プランクトンベースの生態系が乱れ、捕食環境が悪化している可能性。釣太郎ブログ

  • 冷水塊の発生や親潮の影響による冷水の沿岸侵入が、暖流性のカツオを沿岸に近づけない障壁となった可能性。テレ朝NEWS

このように、水温・海況異変がカツオの動きを制限・遅延させ、その結果「沿岸到達が遅れる」「捕食機会が少ない」「脂の蓄積不足」といった現象につながっていると考えられます。


6. 原因④:漁獲プレッシャー・群れ構造の変化

魚群の量が少ない・サイズが揃わないという報告もあり、以下のような要因も無視できません。

  • 沖合漁船などで沿岸接岸前の段階で漁獲が進んだため、沿岸に到達する群れが減った可能性。テレ朝NEWS

  • 群れの構造が変化(分散・小規模化)し、沿岸接岸時に“まとまった群れ”ではなく、散らばった数多数という状況。そのため漁港・釣り場に入ってくる個体数が少なく見える。釣太郎ブログ

  • 成育段階や資源量そのものの変化。戻りカツオのもとになる成魚群・若魚群の生産が落ちている可能性も指摘されています。テレ朝NEWS

これらが重なって、「数が少ない」「サイズが小さい」「脂のりが弱い」といった傾向を生んでいると考えられます。


7. 釣り人・漁師からの現場の声

実際に現場からも次のような声が上がっています:

  • 「例年なら沿岸に群れが押し寄せてナブラが立つはずが、今年はナブラが小さく、長続きしない」

  • 「脂のりのいい戻りカツオが少なく、釣れても“普通の赤身のカツオ”という印象」テレ朝NEWS+1

  • 「規模が小さい魚(1kg未満など幼魚)が目立つ」「大きいサイズの群れが沿岸に入っていない」テレ朝NEWS

  • 漁師側でも「沖合・深場で群れを探す必要がある」「沿岸だけでは今シーズン厳しい」との声あり。

これらの現場状況が、釣り人や漁師にとって“戻りカツオが少ない”という実感につながっています。


8. 今後の予測と釣り人・消費者ができる対応

今後予測

  • 海流・餌場・水温などの条件が改善すれば、遅れて沿岸接岸群が期待できる可能性あり。

  • しかし、餌資源の回復・群れ構造の改善には時間を要するため、「例年並みに早く・大量に・脂たっぷり」の群れが戻るとは限らない。

  • 沿岸だけに頼らず、沖目・深場・広域を探る釣り方がより重要になる。

釣り人・消費者としての対策

釣り人向け

  • 沿岸の定番ポイントだけでなく、沖目・潮通しの良いポイント・ナブラ出現の可能性のあるエリアも視野に入れる。

  • 捕食・群れの変化を意識し、餌が多そうな潮目(暖流・冷流のぶつかり目)・ベイトの群れが①/②であるようなエリアを探す。

  • サイズ・脂のりが例年並みに出ないことを前提に、「数を狙う」「さっぱり赤身タイプを楽しむ」など釣り方・期待値の調整を。

消費者・食べ手向け

  • スーパー・鮮魚店でカツオを選ぶ際、「腹部の脂のり」「身の照り」「背と腹の比率」などをチェック。釣太郎ブログ

  • 脂のりが薄めの個体は、刺身・たたきよりも、マリネ・酢締め・軽い炙りなど“あっさり系”の調理が向く。

  • 旬の期待値を少し下げつつ、「少ない・脂薄め」の年ということを理解して楽しむ。


 まとめ

今年の南紀における「戻りカツオが少ない・脂が少ない」という事象は、単一の原因ではなく、海流変化・餌資源の減少・水温/海況の異変・漁獲プレッシャー/群れ構造変化といった複数の要素が複雑に絡んで発生していると考えられます。

釣り人・漁師・食べ手のそれぞれがこの年の“例年と異なる年”であることを理解し、対応・期待値を適切に設定することが、良い釣果・良い食体験に繋がるでしょう。

来年以降、海況・群れが回復すれば再び戻りカツオが豊漁となる可能性もありますが、今年は「足元で待つ」だけではなく「少し広く・少し早めに・少し異なる視点で」動くことが鍵です。

FAQ

Q1:南紀だけで戻りカツオが少ないの?全国的な現象?
→ 南紀に限らず、全国的にカツオ漁獲量が落ち込んでいるという報告があります。高知産かつおの100%藁焼きタタキ通販|久礼大正町市場 山本鮮魚店+1

Q2:戻りカツオが遅れているだけで、これから増えるの?
→ 条件が整えば沿岸接岸が遅れていた群れが入る可能性はありますが、例年の“早期・大量・脂たっぷり”という状態になるかは予断を許しません。

Q3:脂ののりが薄いカツオはまずい?どう食べたら良い?
→ 脂のりが薄い=あっさり系の味。刺身・たたきも美味しいですが、マリネ・酢締め・軽炙りなど“軽く楽しむ”調理がむしろ合う年と捉えると良いでしょう。

Q4:釣り場として南紀でどう動いたら良い?
→ 沿岸のいつものポイントだけに頼らず、潮通しの良い沖目・ベイトの群れが見える潮目・ナブラ発生の可能性があるエリアを探す。可能であれば早朝・夕まずめ・/また潮変わりを狙うことも有効です。

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