ブリもカンパチも、日本を代表する高級青物。
見た目こそ似ていますが、食べてみると「カンパチの方がうまい」と感じる人が圧倒的に多いです。
実際、釣り人の世界でも「ブリよりカンパチを釣った方がうれしい」という声は非常に多く聞かれます。
今回は、味覚・生理・心理の3方向からその理由を詳しく解説します。
味覚の理由|カンパチの方が脂の質が上品
ブリは「脂が重い」、カンパチは「脂が甘い」
ブリの脂はDHA・EPAを豊富に含みますが、その含有量が非常に高く、舌に残る“重たさ”を感じることがあります。
一方、カンパチの脂は含有量こそ少し控えめですが、脂の融点が低く、口に入れるとスッと溶けるのが特徴。
このため、カンパチは刺身でも「ねっとりしているのに軽い後味」と感じられ、上品な甘味を楽しめます。
| 魚種 | 脂質量(100gあたり) | 脂の質感 | 味の特徴 |
|---|---|---|---|
| ブリ | 約17〜22g | 重厚でこってり | コクはあるが脂っこい |
| カンパチ | 約12〜15g | なめらかで軽い | 甘くて上品、後味スッキリ |
同じ脂でも、ブリは“牛ステーキの脂”、カンパチは“霜降りのしゃぶしゃぶ”のような違い。
身質の違い|カンパチは筋肉が締まり弾力がある
ブリは回遊距離が長いため、脂が全身にまんべんなく回っていますが、筋肉の繊維はやや粗め。
これに対してカンパチは、暖流域(黒潮)で生活し、岩礁まわりで俊敏に動くため、筋肉が引き締まっています。
結果として、カンパチの身は歯ごたえがよく、弾力のある食感になります。
・ブリ:柔らかく崩れる「とろ系」
・カンパチ:しっかり噛める「もっちり系」
刺身で食べたとき、噛むほどに甘味が出るのがカンパチの魅力です。
鮮度の持ちが違う|カンパチはドリップが出にくい
釣りたての青物は時間が経つと身から水分(ドリップ)が出ます。
ブリは脂が多いため、保存時に酸化しやすく、鮮度劣化も早め。
一方カンパチは細胞が締まっており、ドリップが出にくく、時間が経っても味が落ちにくいのです。
「1日寝かせたブリより、2日経ったカンパチの方が美味しい」と言われるのはこのため。
流通価格と希少性|カンパチは釣れる数が少ない
ブリは養殖も天然も流通量が非常に多く、スーパーや回転寿司でも定番。
一方カンパチは漁獲量が少なく、特に天然物は高値で取引されます。
そのため、釣り人にとってカンパチは「めったに釣れない魚」であり、希少価値の高さが喜びにつながるのです。
| 魚種 | 年間漁獲量(国内目安) | 市場単価(kg) | 希少度 |
|---|---|---|---|
| ブリ | 約8〜10万トン | 800〜1200円 | ★ |
| カンパチ | 約1〜1.5万トン | 2000〜4000円 | ★★★★ |
釣り人心理の理由|ブリよりカンパチに価値を感じるわけ
① 釣り難易度が高い
カンパチは根の周りや潮流の速い場所にいるため、釣るのが難しい魚です。
同じ青物でも、ブリが回遊ルートを読んで待つ釣りで狙えるのに対し、カンパチは「仕掛けを入れ込んで食わせる技術」が必要。
→ 釣り人は難易度の高い魚を釣ると「腕が上がった」と感じ、達成感が得られます。
② “通好み”の魚という認識
釣り人の間では、ブリ=大衆魚、カンパチ=玄人好みというイメージが定着しています。
これは味だけでなく、
・釣り方の難しさ
・出現ポイントの深さ
・市場価値
などが関係しています。
「ブリは運、カンパチは実力」と言われるほど、狙って釣る難しさが人気の理由です。
③ 見た目と手応えの格好良さ
カンパチは、ブリよりも額が丸く「貫禄ある顔立ち」。
ファイト中の引きも鋭く、縦に突っ込む独特の引き味があります。
そのため、釣り人の中では「かけてから上げるまでが楽しい魚」として高評価。
ブリよりも“闘う魚”という印象が強いのです。
食べ比べると分かる!ブリとカンパチの違いまとめ
| 比較項目 | ブリ | カンパチ |
|---|---|---|
| 味 | 濃厚で脂っこい | 甘くて上品 |
| 食感 | 柔らかく崩れる | 弾力がある |
| 鮮度保持 | 酸化しやすい | 長持ちする |
| 入手難易度 | 高い確率で釣れる | 釣りにくい |
| 釣り人の喜び度 | 中 | 非常に高い |
要約(旧CTA)
・カンパチはブリより脂が上品で、身が締まり、味わいが深い。
・鮮度保持力も高く、刺身・炙り・漬け、どの調理法でも味の劣化が少ない。
・釣り人は「釣れにくい」「希少」「引きが強い」という3点から、ブリよりカンパチに強い喜びを感じる。
つまり、カンパチは“味”でも“釣り心”でも勝る青物の王者なのです。
FAQ
Q1. カンパチとブリ、どちらが高級魚?
→ 一般的にカンパチの方が市場価格が高く、高級魚扱いです。
Q2. 味の違いは何が原因?
→ 脂質の種類と筋肉構造の違いです。カンパチは脂が軽く、筋肉が締まっています。
Q3. 釣るのが難しいのはどっち?
→ カンパチです。ブリは回遊型で群れを狙えますが、カンパチは単独行動が多く狙いづらいです。


