「同じ日に釣ったのに、アジだけ早く傷んだ」
「ブリは翌日でも刺身で食べられた」
そんな経験はありませんか?
実は、魚のサイズと体構造の違いが、鮮度の持続時間を大きく左右しています。
釣太郎では、黒潮の海水氷を使った冷却環境下で、ブリ・アジ・マダイの3種類を比較実験しました。
その結果、魚の“体の大きさと温度変化耐性”の関係が、鮮度の科学として見えてきました。
テスト概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 実施場所 | 釣太郎実験用冷却室(温度管理:0℃) |
| 保存条件 | 黒潮の海水氷(塩分濃度3.3%、温度-1.8℃) |
| 計測時間 | 0時間・6時間・12時間・24時間・36時間 |
| 判定基準 | 外観・臭気・弾力・ドリップ量・ATP残存率(鮮度指数) |
テスト魚種
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ブリ(約5kg)
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マダイ(約1.5kg)
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アジ(約200g)
結果①|鮮度保持時間の違い
| 魚種 | 12時間後 | 24時間後 | 36時間後 | 鮮度指数(36h後) |
|---|---|---|---|---|
| ブリ | 表面光沢◎・臭気なし | ほぼ変化なし | ややドリップ発生 | 85% |
| マダイ | やや目が濁り始め | ドリップ少量 | 弾力やや低下 | 72% |
| アジ | 腹部柔らかく変色開始 | 皮下ドリップ多発 | 臭気発生・筋肉崩壊 | 48% |
結論:
魚体が大きいほど、鮮度維持時間が長い。
ブリは36時間後も刺身可能な状態でしたが、
アジは12時間を超えると劣化が急速に進行しました。
結果②|ドリップ量と温度変化
冷却後に発生する「ドリップ(旨味を含む水分)」は、
鮮度の劣化スピードを示す重要な指標です。
| 魚種 | ドリップ発生量(24時間後) | ドリップ発生率(身重比) |
|---|---|---|
| ブリ | 約8g | 0.16% |
| マダイ | 約5g | 0.32% |
| アジ | 約4g | 1.1% |
アジは表面積が大きく、組織が細かいため水分が抜けやすい。
一方ブリは脂層が厚く、保水力が高いためドリップが少ない結果に。
結果③|科学的な考察
1. 体積と表面積の関係
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小魚ほど表面積比が大きく、酸化が進みやすい。
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大型魚は内部温度が安定しており、劣化が遅い。
2. 酸素接触面積の差
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小魚(アジ)は皮下からの酸素侵入が速く、酸化臭が出やすい。
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ブリは筋肉が厚いため酸化層が浅く、内部は長く新鮮さを保つ。
3. ATP分解速度
鮮度を数値化する「K値(ATP分解率)」を基準に比較すると、
アジは6時間で30%を超えたのに対し、ブリは24時間でわずか20%。
この差が、味と臭いに直結します。
結果④|味覚の違い(試食評価)
| 魚種 | 試食時間 | 評価コメント |
|---|---|---|
| ブリ | 24時間後 | 「まだ脂が甘い」「ドリップが少ない」 |
| マダイ | 24時間後 | 「やや旨味減少」「弾力少し低下」 |
| アジ | 12時間後 | 「風味落ち始め」「水っぽくなる」 |
ブリの脂層が酸化防止膜の役割を果たしていると考えられます。
海水氷の効果
同条件で真水氷と海水氷を比較した結果、
海水氷保存の方が鮮度保持率が約20%高いことが確認されました。
| 条件 | 24時間後K値 | 外観 | におい |
|---|---|---|---|
| 真水氷 | 40〜50% | くすみあり | やや生臭い |
| 海水氷 | 25〜35% | 光沢あり | 臭気ほぼなし |
理由:
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海水氷は浸透圧により筋肉組織が壊れにくい
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氷点が低く(-1.8℃)、0℃より冷却効率が高い
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塩分で細菌の繁殖を抑制
釣太郎が推奨する「黒潮の海水氷(3kg 400円)」は、
こうした科学的裏付けのある保存法です。
まとめ
| 項目 | 結論 |
|---|---|
| 鮮度保持能力 | ブリ > マダイ > アジ |
| 劣化速度 | 小型魚ほど速い |
| 冷却法 | 海水氷が最も効果的 |
| 保存時間の目安 | アジ12h・マダイ24h・ブリ36h |
釣太郎スタッフのコメント
「この実験で、ブリの保水力の高さがよくわかりました。
釣ったその場で海水氷に入れるかどうかで、翌日の味がまったく違います。」

