サイトフィッシング(イカを見ながら釣ること)をしていると、アオリイカのエンペラ(ヒレ)の
付け根あたりに、画像のような黒い斑点が浮かび上がることがあります。
一部の熟練エギンガーの間で「パンダマーク」や「エンジェルマーク」と呼ばれるこのサイン。
「このマークが出たら釣れる!」という声もあれば、「威嚇しているだけで抱いてこない」という意見も。
一体、このパンダマークは何を意味しているのでしょうか?
そして、本当に爆釣のサインなのでしょうか?
今回は、アオリイカの生態に基づき、この不思議なパンダマークの正体と、その時のイカの状態、
そして我々アングラーがとるべき最善の一手について徹底解説します。
🐼 パンダマークの正体は「感情表現」
まず結論から言うと、このパンダマークはアオリイカの**「感情」が昂った(たかぶった)時に現れる**体色変化の一種です。
イカは、皮膚にある「色素胞(しきそほう)」という細胞を拡大させたり収縮させたりすることで、瞬時に体の色や模様を変化させることができます。
パンダマークは、この色素胞がエンペラの付け根部分で一点に集中し、急激に拡大した状態です。
つまり、何らかの刺激によってイカが強い感情を抱いたサインと言えます。
では、その「感情」とは具体的に何なのでしょうか?
興奮?威嚇?パンダマークが出ている時のイカの状態
AIによる生態分析と多くのアングラーの経験則を統合すると、パンダマークが出現するのは、
主に以下の2つの状態が考えられます。
1. 強い好奇心と興奮状態(捕食スイッチON!)
- 状態: 目の前のエギを「エサだ!」と認識し、捕食しようかどうしようか迷っている、あるいはまさに飛びかかろうとしている最高レベルの興奮状態です。
- 他のサイン:
- エンペラを波立たせ、ホバリングしている。
- エギの動きに合わせて、俊敏に体を動かす。
- 腕を広げたり、特定の腕を前に突き出したりする。
この状態の時にパンダマークが出た場合、それは**「釣れる確率が極めて高い激アツサイン」**と言えます。
イカはエギに完全に心を奪われており、最後の一押しで抱いてくる可能性が大です。
2. 縄張り意識による威嚇・警戒
- 状態: 自分の縄張りに侵入してきたエギや、他のイカに対して「あっちへ行け!」と威嚇している状態です。特に、大型のオスが他のオスを追い払う際によく見られます。
- 他のサイン:
- 体を大きく見せるように広げる。
- エギに対して、明らかに攻撃的な動き(体当たりなど)を見せる。
- エギと一定の距離を保ち、それ以上近づいてこない。
この状態のパンダマークは、食欲よりも闘争心が勝っているサイン。
エギを抱く可能性はありますが、単に追い払うだけで終わってしまうケースも少なくありません。
結論:パンダマークは「釣れるチャンス」だが、100%ではない
以上のことから、パンダマークは「イカがエギに対して何らかの強い反応を示している」
という紛れもない事実を教えてくれる、非常に重要なサインです。
特に、エギを追いかけてきてパンダマークが浮かび上がった場合は、捕食スイッチが入っている可能性が高く、絶好のチャンス到来と言えるでしょう。
しかし、それが威嚇である可能性もゼロではないため、「100%釣れる魔法のサイン」
というわけではないことも覚えておく必要があります。
🔥 パンダマークを見たら、アングラーがすべきこと
では、サイトフィッシングでパンダマークを発見したら、どうすればヒットに持ち込めるのでしょうか。
- アクションを止める or スローにする: イカが興奮している時に激しいアクションを続けると、逆に警戒させてしまうことがあります。まずは、エギの動きをピタッと止めたり、ゆっくりとしたフォール(沈下)に切り替えたりして、**「食わせの間」**を作ってあげましょう。
- カラーやサイズを変えてみる: あと一歩で抱かない場合は、イカが何かをためらっている証拠です。エギのカラーをナチュラル系やアピール系に変えたり、サイズを少し小さくしたりして、最後のスイッチを入れ直してあげましょう。
- 少し距離を置く: 威嚇している様子が見られる場合は、一度エギを回収し、少し時間を置いてから再度アプローチするのも有効な手段です。
パンダマークは、海中のイカがあなたに送ってくれる貴重なメッセージです。
その意味を正しく理解し、最適なアプローチを選択することが、釣果を大きく左右する鍵となります。


