ヤエン釣りでアジを泳がせている時、あるいはエギングでエギを沈めている時。
「本当にイカは、このアジやエギに気づいているんだろうか?」 そう疑問に思ったことはありませんか?
アオリイカは非常に優れたハンターであり、獲物を感知するための驚くべき能力を持っています。
そして実は、「活アジ」と「エギ」では、イカが察知できる距離が大きく異なります。
この「距離の違い」を知ることが、ヤエン釣りとエギング、それぞれの釣果を伸ばす重要な鍵となるのです。
アオリイカの驚くべき「2つのセンサー」
まず、アオリイカが獲物をどうやって見つけているのかを知る必要があります。
彼らには、主に2つの強力なセンサーが備わっています。
- カメラ並みの「眼」による視覚情報 アオリイカの眼は、人間の眼に匹敵するほど高性能な「カメラ眼」です。 **物体の形、動き、そして明暗のコントラスト(シルエット)**を正確に捉える能力に非常に長けています。 特に、動くものへの反応速度は驚異的です。
- 水の揺れを捉える「側線に似た器官」による振動感知 魚にある「側線」のように、アオリイカは水の振動や流れの変化を体表で感じ取ることができます。 これにより、視界の外にいる獲物の存在や、その動きの大きさまでもおおよそ把握できるのです。
この2つのセンサーを駆使して、アオリイカは広範囲の獲物を探しています。
【結論】活アジとエギ、察知できる距離の比較
では、本題の「察知できる距離」はどれくらい違うのでしょうか。 一般的な目安は以下の通りです。
活アジの場合:20m以上先からでも察知する!
活アジは、アオリイカにとって最高の獲物です。 その理由は、2つのセンサーを最大限に刺激するからです。
- 視覚: アジが泳ぐ姿、形そのもの。
- 振動: アジが泳ぐことで生み出す、生命感あふれる自然な波動(水の揺れ)。
特にこの「自然な波動」が非常に強力で、アオリイカは視界に入るずっと前から、
水の揺れによって「近くにエサがいる!」と気づくことができます。
そのため、20m、時にはそれ以上離れた場所からでもアジの存在を察知し、ゆっくりと近づいてくると言われています。
エギの場合:視界が頼りの約10m前後
一方、エギの場合はどうでしょうか。
- 視覚: エギの形、フォールやダートのアクション、カラー(シルエット)。
- 振動: シャクった時や沈む時に、エギ自体が水を切ることで生まれる人工的な波動。
エギが生み出す波動も確かにアピールにはなりますが、活アジの生命感溢れる自然な波動には及びません。
そのため、アオリイカがエギを察知するのは、主に視覚に頼ることになります。
水の透明度にもよりますが、アオリイカがエギを「獲物かも?」と認識できるのは、
視界に入る10m〜15m前後が目安とされています。
比較まとめ
この違いが「釣果」を分ける!
この察知距離の違いは、それぞれの釣り方にどう活かせば良いのでしょうか。
- ヤエン・ウキ釣り師へのヒント 活アジは遠くのイカをも引き寄せる力があります。 同じポイントで粘るだけでなく、少しずつ場所をずらしながら広範囲を探ることで、より多くのイカにアジの存在を知らせることができます。 アジが元気に泳ぎ、波動を出し続けることが重要です。
- エギンガーへのヒント エギは「見つけてもらう」ことが全ての始まりです。 イカがいそうな場所(藻場、カケアガリ、潮目など)へ、いかに正確にエギを届けられるかが釣果を左右します。 また、光量や潮色に応じて、シルエットがはっきり出るエギカラーを選択することも非常に重要です。
まとめ:それぞれの強みを理解し、アオリイカに口を使わせよう
アオリイカの優れた察知能力を理解することで、攻め方がより明確になります。
- 活アジは、強力な波動で遠くのイカを呼び寄せる「寄せ」の釣りに強い。
- エギは、視覚的なアピールで近くのイカにスイッチを入れる「攻め」の釣りに強い。
それぞれの長所を最大限に活かして、秋のデカイカシーズンを攻略しましょう。


