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夏の土用の丑の日になると必ず話題に上がる「ウナギの値段高騰」。
スーパーでも専門店でも「年々高くなっている」と感じる人は多いはずです。
では、なぜウナギはこんなに高いのでしょうか。
今回は、ウナギ価格が高止まりする本当の理由を、資源・養殖・流通・需要の観点から徹底解説します。
目次
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資源が少ない(絶滅危惧種という現実)
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養殖の“入口”が野生頼み
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完全養殖は進展中だがコストが高い
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国際規制とコンプライアンスコスト
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土用の丑の日という特殊な需要集中
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長期飼育と加工コスト
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まとめ:ウナギが高いのは必然の構造
1. 資源が少ない(絶滅危惧種という現実)
・ニホンウナギは国際自然保護連合(IUCN)で絶滅危惧種に指定されています。
・国内の天然漁獲量も長期的に減少し、2020年代には50〜60トン規模まで落ち込んでいます。
・つまり「そもそも原料が少ない」ため、流通価格は高くならざるを得ないのです。
2. 養殖の“入口”が野生頼み
・日本で食べられているウナギのほとんどは養殖物です。
・しかし完全に人工的に生産しているわけではなく、シラスウナギ(稚魚)を捕獲して育てています。
・この稚魚の来遊量は年ごとの変動が激しく、不漁年には“金より高い”と言われるほどの相場になります。
・養殖のスタートラインからコストが跳ね上がる構造なのです。
3. 完全養殖は進展中だがコストが高い
・近畿大学などが人工ふ化から成魚まで育てる“完全養殖”に成功しています。
・ただし、まだ商業ベースで安定供給できるほどの技術やコスト削減は実現していません。
・今のところ市場に出る量はごくわずかで、価格を押し下げるまでには至っていないのです。
4. 国際規制とコンプライアンスコスト
・ヨーロッパウナギはワシントン条約で国際取引が厳しく制限されています。
・違法取引を防ぐために流通の管理や書類手続きが厳格化され、それに伴うコストが価格に反映されています。
・資源保護と持続的利用の狭間で、取引の手間は年々増しています。
5. 土用の丑の日という特殊な需要集中
・日本では「丑の日=ウナギ」という強い文化があります。
・この日を前に小売・外食産業が大量に仕入れるため、一時的に需要が急騰します。
・供給が限られている中で需要が集中すれば、当然相場は跳ね上がります。
6. 長期飼育と加工コスト
・シラスウナギから食べられるサイズになるまで1年半〜2年以上かかります。
・その間の餌代・電気代(加温・循環)・人件費は膨大です。
・さらに蒲焼きや白焼きなどの加工も高度な職人技が必要で、加工賃も高めです。
・ウナギは“育てるコスト”と“仕上げるコスト”が両方かかる魚なのです。
7. まとめ:ウナギが高いのは必然の構造
・資源が減少し、原料となるシラスウナギが希少。
・養殖は野生依存で、不漁年は価格が高騰する。
・完全養殖は技術進展中だがまだ普及していない。
・国際規制で流通コストが増えている。
・土用の丑の日に需要が集中する。
・長期飼育と加工の人件費が重い。
これらが複合的に重なり、「ウナギ=高級食材」という状況を作り出しています。
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