魚へんに春と書いて鰆(サワラ)。
漢字から「春が旬」と思われがちですが、実は脂が乗って最も美味しい時期は秋から冬です。
この不思議なギャップには、漁の時期や食文化に関わる歴史的な理由があります。
この記事では、サワラの漢字の由来と旬の違いをわかりやすく解説します。
サワラの二つの旬
サワラには**「産卵期の春」と「脂が乗る秋冬」**という二つの旬があります。
春の旬(産卵期)
サワラは春に瀬戸内海や日本海沿岸へ接岸して産卵します。
この時期、沿岸各地で漁獲量が増え、かつては春に大量に獲れる魚=春の魚として認識されていました。
そのため、魚へんに春という漢字が当てられたのです。
秋冬の旬(食味の旬)
一方で食味の面では、秋から冬にかけて南下する個体が脂を蓄えて最も美味しくなる時期。
刺身や炙り、西京焼きに最適なのはこの秋冬で、現代のグルメとしての「旬」はこちらを指すことが多いです。
産卵期と食味の違い
魚の「旬」には二つの考え方があります。
・漁期の旬:最も多く獲れる時期
・食味の旬:最も美味しい時期
昔は保存技術が乏しく、大量に獲れる=新鮮なうちに食べられることが価値でした。
そのため、春の産卵期が「漁期の旬」として漢字に反映されました。
現代では冷蔵・冷凍技術の発達により、脂が乗った秋冬が「食味の旬」として評価されています。
地域ごとの漁期の違い
・瀬戸内海:春に産卵群が入り、3〜5月に大量漁
・日本海・太平洋沿岸:秋から冬に南下群が脂を蓄えて漁獲
・関西市場:春獲れを「ハルサワラ」としてブランド化
・関東市場:秋冬の脂サワラが高値
地域によって「旬」の認識が異なるのも、サワラが二つの旬を持つ証拠です。
まとめ
サワラに「春」の字が使われている理由は
・春に産卵のため沿岸に接岸し大量に獲れた
・昔は漁期が「旬」として重視された
という歴史的背景によるものです。
現代の食文化では秋冬に脂が乗ったサワラが最も美味しいとされ、刺身や炙り、西京焼きに最高。
漢字の「春」は昔の漁期を表し、現代の「旬」は秋冬の食味を指す――この二つを理解すれば、サワラの魅力をより深く楽しめます。
FAQ(構造化データ対応)
Q1. サワラの漢字「鰆」はなぜ春なの?
A. 春に産卵のため沿岸に接岸し大量に獲れたため、漁期を表して「魚へんに春」と書かれました。
Q2. 食味の旬はいつ?
A. 秋から冬にかけて脂が乗った個体が最も美味しいとされます。
Q3. 春のサワラと冬のサワラ、味の違いは?
A. 春はさっぱりとした淡白な味、冬は脂が乗り濃厚な旨味が楽しめます。


