市場や釣り場で人気の鯛類。
なかでもチダイ(血鯛)とマダイ(真鯛)は、姿形が非常によく似ていて初心者はもちろんベテラン釣り師でも一瞬迷うほどです。
しかし両者には「エラの色」「体型」「味わい」など、はっきりした違いがあります。
この記事では、釣り人・料理人が現場で即判断できる見分け方のコツから、旬・味・値段までを徹底解説します。
基本情報
チダイ(血鯛)
・標準和名:チダイ
・分類:スズキ目タイ科
・体長:30〜40cm前後(最大50cm)
・主な産地:西日本沿岸、瀬戸内海、九州沿岸など
・名前の由来:エラぶた内側が鮮やかな血のような赤色をしていることから
マダイ(真鯛)
・標準和名:マダイ
・分類:スズキ目タイ科
・体長:60〜70cm前後(最大1m)
・主な産地:北海道以南の日本各地
・名前の由来:鯛類の代表として“真の鯛”を意味する
見た目の違い
1. エラの色(最重要ポイント)
・チダイ:エラぶたの内側が真っ赤。血がにじんだように鮮烈。
・マダイ:エラの内側は淡いピンク〜白っぽい。
→この特徴が名前の由来であり、最も確実な識別方法です。
2. 体形と頭の形
・チダイ:やや細長く、体高が低い。頭が丸みを帯びて小顔。
・マダイ:体高があり、ずんぐりとした堂々たる体型。頭が大きく額が盛り上がる。
3. 体色
・チダイ:全体に淡いピンク。体側に青い小さな斑点が散在。
・マダイ:赤みが強く、斑点は成魚になると少なくなる。
・光沢:マダイは金色がかった赤、チダイは銀色が強い。
4. 尾びれ
・チダイ:尾びれの後端がほぼ一直線で、やや黒ずむことがある。
・マダイ:尾びれの後端がわずかに外側に丸みを帯びる。
生息域と旬
チダイ
・分布:北海道南部〜九州沿岸、東シナ海
・水深:20〜200mの砂泥底
・旬:春から初夏が脂が乗り最盛期
マダイ
・分布:北海道以南の沿岸全域
・水深:20〜150mの岩礁域
・旬:春(桜鯛)と秋が特に美味。産卵前の春は脂が乗り甘みが増す。
味と料理の違い
チダイ
・身質:やや水分が多く、淡白でさっぱり。
・味:クセが少なく上品。鮮度落ちが早いため刺身より塩焼きや煮付け向き。
・市場価格:マダイより安価で手に入れやすい。
マダイ
・身質:しっかりとした歯ごたえ。旨味成分(イノシン酸)が豊富。
・味:甘みが強く、刺身・塩焼き・鯛めしなど万能。
・市場価格:高級魚としてブランド化。活け締めは特に高値。
釣り人向け識別ポイント
・釣り上げた直後にエラぶたを開けて色を確認。
・チダイは血のように真っ赤、マダイは薄ピンク。
・夜釣りではライトを当ててでも必ずチェックする。
・船釣りで混じる場合は、船長もエラ色を基準に選別する。
価格と流通の現状
・チダイはマダイより漁獲量が多く、スーパーでは“天然鯛”として並ぶことも多い。
・飲食店で「鯛」とだけ表示されている場合、チダイが使われているケースも少なくありません。
・しかし味が淡泊で料理しやすく、価格が安いことから業務用需要は高い。
まとめ
・エラぶた内側の赤色が最大の見分けポイント。
・体高・頭の形・尾びれの形も総合的に判断すると確実。
・チダイは淡白で価格が安く、家庭料理向き。
・マダイは旨味が強く高級魚として人気。
釣り場や市場で迷ったときは、まずエラを開けて色を確認しましょう。
これだけでほぼ間違いなく判別できます。
下記写真はチダイ。


