干物は保存性が高く、見た目がほとんど変わらないため繰り返し冷凍されることがあります。
しかし、その裏には焼いたときに「生臭さ」「古い油のような臭い」を発生させる要因が潜んでいます。
本記事では、干物が何度も冷凍される流通実態と、臭いの発生メカニズムを科学的に解説します。
H2 干物は鮮魚と違い冷凍しても見た目が変わらない
・鮮魚は1回冷凍すると、目の濁り・身の張り・血合いの変色などが目に見えて現れます。
・一方で干物は水分が抜けており、表面が乾燥しているため、3回・4回と冷凍を繰り返しても見た目の変化がわかりにくいのが特徴です。
・業者や販売店によっては在庫管理の都合で、解凍→再冷凍を繰り返すケースもあり、これが「隠れた鮮度劣化」を招きます。
H2 冷凍を繰り返すことで起こる科学的変化
・干物は水分が少ないとはいえ、タンパク質や脂質は凍結によって少しずつ破壊されます。
・3回以上の冷凍で、細胞内の氷結晶が繊維を傷つけ、タンパク質が酸化。
・特に青魚系の干物(アジ、サバ、カマスなど)は脂質が豊富なため、脂肪酸が酸化して「酸敗臭(すっぱい臭い)」や「油焼け臭」を発生させやすくなります。
H2 焼いたときに臭いが強くなる理由
・冷凍で進んだ酸化脂質は、加熱によって揮発性のアルデヒド類やケトン類を生成します。
・これらがいわゆる「生臭さ」「古い油臭」として鼻に感じられる主成分です。
・表面が乾いている干物は焼き時の温度が上がりやすく、酸化物が一気に気化するため、臭いがより際立ってしまいます。
H2 消費者ができる対策と選び方
・パッケージの日付表示を必ず確認し、製造日から近いものを選ぶ。
・真空パック品でも「霜付き」「色のくすみ」「酸っぱい匂い」があれば避ける。
・家庭で保存する場合は1回の冷凍で使い切る量に小分けし、再冷凍を防ぐ。
・焼く前に軽く酒や塩水を振ると、酸化臭をやわらげる効果があります。
H2 まとめ
干物は「見た目が変わらない」という長所が、実は品質管理の盲点になっています。
3回・4回・5回と冷凍を繰り返した干物は、焼いたときに酸化臭を強く放つ原因となります。
鮮度の良い干物を選ぶには、購入時の表示確認・信頼できる店舗選び・家庭での小分け冷凍がポイントです。


