エギングをしていると、同じ場所でも釣れるアオリイカのヒレ(エンペラ)の形や大きさが違うと感じたことはありませんか?
ベテラン釣り師の間で囁かれる「エンペラが大きいのが回遊型で、小さいのが居着き型」という話。
これは、アオリイカの生態を知る上で非常に重要なヒントになります。
特に、安定した釣果を目指す上で鍵となるのが**「居着き型」**の存在です。
- 彼らは一体、どれくらいの範囲で生活しているのか?
- その生態を知れば、もっと釣れるようになるのか?
この記事では、そんな疑問に答えるべく、「居着き型アオリイカ」の生態、特にその驚くほど
狭い行動範囲について、科学的な調査結果も交えながら徹底解説します。
エンペラで見分ける?アオリイカの「回遊型」と「居着き型」の正体
まず、多くのエギンガーが経験的に知っている「エンペラの違い」。
この正体は、アオリイカの**「種類」**の違いにあります。
日本近海には、大きく分けて3種類のアオリイカが生息しており、そのうち2種類が主なターゲットです。
【本題】居着きアオリイカの行動範囲はどれくらい狭いのか?
では、本題です。
一度気に入った場所に住み着いた「居着き型」のアオリイカは、一体どれくらいのエリアを縄張りにしているのでしょうか。
調査結果が示す驚きの事実「ほとんどが半径1〜2km圏内」
大学の研究機関や水産試験場が行った標識放流調査(捕獲したイカに目印を付けて放し、
再捕獲された場所を調べる調査)によると、驚くべき事実が分かっています。
それは、再捕獲された居着き型(シロイカ型)アオリイカのほとんどが、放流された場所から
半径1km〜2kmという、ごく狭い範囲内で見つかっているということです。
中には5km以上移動する個体もいますが、大多数は生まれ育った場所のすぐ近くで一生を過ごします。
まさに「地元志向」の生き物なのです。
なぜ狭いエリアにとどまるのか?
彼らが長距離を移動しない理由は、その生活スタイルにあります。
- エサの存在: 縄張り内にエサとなる小魚や甲殻類が豊富にいれば、わざわざ危険を冒して遠出する必要がありません。
- 隠れ家の存在: 昼間に外敵から身を守るための藻場や岩礁帯など、安全な「家」があれば、そこを拠点に生活します。
つまり、「食事」と「安全」が確保された快適な環境さえあれば、ほとんど移動しないのです。
居着きの生態を釣果に変える!「一級ポイント」の探し方
この「驚くほど狭い行動範囲」という生態は、我々エギンガーにとって最大のヒントになります。
彼らの”家”となる条件を知れば、釣れるポイントを効率的に見つけ出すことができるのです。
ポイント1:身を隠せる「ストラクチャー」を探せ
アオリイカが安心して住み着くには、身を隠せる場所が不可欠です。
以下のような場所は、彼らの「家」や「寝床」になっている可能性が非常に高いです。
- 藻場(ホンダワラ、アマモなど): 特に春の産卵期には絶対的な一級ポイント。
- 岩礁帯(シモリ根): 海中に点在する根は最高の隠れ家です。
- 堤防の基礎やテトラポッド: 人工的な建造物も立派な住処になります。
- 沈船や漁礁: 魚が集まる格好のポイントです。
ポイント2:エサが豊富な場所を見極める
イカも生き物である以上、エサがなければ生きていけません。
- 小アジやイワシなどのベイトフィッシュが溜まる場所
- 潮通しが良い岬の先端や水道
このような場所は、イカにとって絶好の「食堂」となります。
「家」となるストラクチャーと「食堂」となるベイトの供給地が近ければ、そこは超一級ポイントと言えるでしょう。
ポイント3:「一度釣れた場所」は宝の山
これが最も重要なことです。
居着き型はほとんど移動しないため、一度でもアオリイカが釣れた場所は、その後も釣れる可能性が極めて高いのです。
たとえその日は釣れなくても、潮のタイミングや天候、時間帯を変えて入り直せば、同じ個体か、別の個体が必ずいるはずです。
釣果情報を基に「あそこは釣れる」と言われる場所は、まさに居着きアオリイカのマンションのような場所なのです。
まとめ:居着きイカの”家”を見つけて、釣果を安定させよう
今回の内容をまとめます。
- エンペラの違いは種類の違い。「居着き型」は沿岸性のシロイカ型。
- 居着き型の行動範囲は非常に狭く、ほとんどが半径1〜2km圏内で生活している。
- 「隠れ家」と「エサ」が揃った場所が彼らの住処となる。
- 一度釣れた場所は、また釣れる可能性が高い「一級ポイント」として記憶しておくべき。
やみくもにランガンするのもエギングの楽しみ方の一つですが、「なぜここで釣れるのか?」
を居着きイカの生態から考えてみてください。
そうすれば、地形や潮の流れを見るだけで、イカの潜む場所がイメージできるようになるはずです。
彼らの”家”を見つけ出し、安定した釣果を手に入れましょう。


