カマスは日本各地で人気の釣魚であり、特に秋から冬にかけて群れを作って回遊することで知られています。
しかし、実際に釣り場で「アカカマスが混じった」「ヤマトカマスと一緒に釣れた」という声を聞くことがあります。
果たしてカマスの群れは複数種が混在することがあるのか、それとも基本的に単一種で群れるのか。
釣り人の実体験と魚類学的な知見を交えて解説します。
カマス属の代表的な3種
まず、日本の沿岸でよく釣れる3種を整理しましょう。
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アカカマス(ホンカマス)
・赤みが強い体色。
・秋の回遊群でまとまって釣れることが多い。
・脂がのって美味。 -
ヤマトカマス(ミズカマス)
・青みがかった体色で、やや細身。
・夏から秋にかけて湾内で群れる。
・身が水っぽく「ミズカマス」と呼ばれることも。 -
タイワンカマス
・南方系の種類。和歌山以南で多く見られる。
・群れで行動し、外道として釣れることが多い。
群れの基本行動
カマスは群れで行動する魚です。
これは外敵から身を守るため、また効率的に小魚を捕食するため。
一般的には同一種で群れを作る傾向が強いとされています。
混在する可能性はあるのか?
結論から言うと、完全に混在しないわけではないです。
1.沿岸の回遊ルートが重なる場合
・アカカマスは秋に接岸し、ヤマトカマスも同じ時期に湾内で群れる。
・そのため「一つの漁港周辺」に両方の群れが同時に存在することがある。
・結果として釣り人の竿には“混じって掛かる”ことがある。
2.群れの境界が交わる場合
・群れ自体は種ごとにまとまるが、回遊の途中で群れ同士が重なることがある。
・その際に網や釣りで同時に漁獲されることがある。
3.タイワンカマスのケース
・南方系のためアカ・ヤマトとは分布がやや異なる。
・ただし黒潮の影響で和歌山~四国沿岸に出現することもあり、同じ漁場で混ざることはある。
実際の釣り人の声
・「アカカマス狙いで出たのに、半分くらいヤマトが混ざった」
・「夜の常夜灯周りでは、アカ・ヤマト・タイワンが一緒に釣れた」
→ これらは群れの混在というより、同じエリアに複数種の群れが寄っている状況と考えられる。
釣果と食味への影響
・アカカマス=高級魚扱い。脂がのり塩焼き・刺身が絶品。
・ヤマトカマス=水っぽく評価が低め。フライや干物に向く。
・タイワンカマス=小型で骨が多く外道扱い。南方では食用にする地域も。
同じ“カマス”でも価値に差があるため、釣り人は混在状況を理解しておくとよい。
まとめ
✔ カマスは基本的に同種で群れるが、漁場や回遊ルートの重なりで複数種が同じ場所に現れることはある。
✔ 特にアカカマスとヤマトカマスは、秋の漁港周りで“混じって釣れる”ことがよくある。
✔ タイワンカマスは南方系だが、黒潮に乗って混在することもある。
釣り人にとっては「群れの純度=釣果の質」を意味するため、識別眼を養うことが大切です。


