「紀伊半島、南紀エリア」。
黒潮が育む豊かな海は、多くのアングラーを魅了するエギングの聖地です。
しかし、一口に「南紀のアオリイカ」と言っても、実は2つのタイプが存在することをご存知でしょうか。
「同じ場所で釣っているのに、日によって釣果が全然違う」。 「釣れたイカの味が、なんだか違う気がする」。
その疑問の答えは、アオリイカの「タイプ」の違いにあるのかもしれません。
南紀のアオリイカは、大きく分けて2種類。 磯や漁港に定住する**「居着き型」と、黒潮に乗ってやってくる「回遊型」**です。
この記事では、南紀エリアにおけるそれぞれの割合や特徴、そしてタイプ別の攻略法まで、
あなたのエギングを次のレベルへ引き上げる情報をお届けします。
南紀アオリイカの勢力図!居着き型 vs 回遊型
まず、南紀エリアに生息するアオリイカの割合を見てみましょう。
- 居着き型:約4割
- 回遊型:約6割
意外にも、ダイナミックなイメージの回遊型が半数以上を占めています。
それぞれの特徴を理解することが、安定した釣果への一番の近道です。
安定のターゲット【居着き型】の特徴と攻略法
通年通して狙うことができ、私たちに安定した釣果をもたらしてくれるのが「居着き型」です。
まさに、南紀エギングのベースとなるターゲットと言えるでしょう。
特徴:障害物に潜むハンター
- 食感は「コリコリ」 筋肉質で、その身はまさに極上の歯ごたえ。 薄造りのお刺身にすれば、その食感を最大限に楽しめます。
- 縄張り意識が強い 一度見つけたエギを執拗に追いかけたり、時間を置いて同じ場所に入るとヒットしたりすることが多いのが特徴です。 目の前でエギをじっくり見せて、スイッチを入れてあげましょう。
- 狙い目 身を隠せる障害物の周りが大好きです。 漁港の堤防の基礎や、磯場の根(シモリ)、海藻が生い茂る藻場などを丁寧に探るのがセオリーです。
攻略法:ネチネチ丁寧なボトム攻め
居着き型は、回遊型ほど活発にエサを探し回らない傾向にあります。
そのため、**「ボトム(海底)を丁寧に、じっくり誘う」**ことが攻略の鍵です。
- キャスト後、しっかりと底を取る。
- 移動距離を抑えた、2~3回のショートジャーク。
- 長めのフォール(沈下)で、抱きつく間を与える。
この繰り返しが基本となります。 根掛かりを恐れず、ストラクチャー(障害物)の際をタイトに攻める勇気が釣果に繋がります。
シーズン爆発型【回遊型】の特徴と攻略法
春のキロアップ、さらには2キロ、3キロを超える大型、通称「レッドモンスター」の多くがこのタイプです。
一発大物の夢を見させてくれる、南紀エギングの主役です。
特徴:黒潮に乗る旅人
- 食味は「甘みが強く柔らかい」 沖合の栄養豊富な環境で育つため、身にたっぷりと甘みを蓄えています。 その身は柔らかく、ねっとりとした舌触りが特徴。 厚めに切ったお刺身や、火を通す料理で甘みがさらに引き立ちます。
- 群れで行動し、時合が明確 潮の流れに乗って接岸してくるため、釣れ始めると連発することが多い「爆発型」です。 朝マズメ、夕マズメといった時合や、潮が動き出すタイミングを逃さないことが重要です。
- 狙い目 黒潮の影響をダイレクトに受ける、潮通しの良い場所が一番のポイント。 沖に面した磯や、潮がぶつかる岬の先端などが一級ポイントとなります。
攻略法:潮を読み、広範囲をスピーディーに探る
回遊型は、常にエサを探して泳ぎ回っています。
居着き型とは対照的に、**「アピール力の高いエギで、広範囲に存在を知らせる」**ことが重要です。
- 遠投できるタックルで、沖の潮目やヨレを狙う。
- 大きなダート(左右の動き)で、遠くのイカにもアピールする。
- カーブフォールなども使い、中層から表層も意識して探る。
いつ接岸してくるか分からないため、手返し良くキャストを繰り返し、やる気のあるイカを効率
よく探していくのが釣果を伸ばすコツです。
まとめ:違いを知れば、南紀のエギングはもっと面白い!
- 南紀のアオリイカは、安定の「居着き型」が約4割、爆発力の「回遊型」が約6割。
- コリコリ食感の居着き型は、障害物周りを丁寧に攻める。
- 甘みが強い回遊型は、潮通しの良い場所でスピーディーに探る。
今日のポイントは、漁港でのんびり「居着き型」を狙うのか。 それとも、一発大物を夢見て磯で「回遊型」を待つのか。
2つのタイプの違いを理解し、その日の状況に合わせた戦略を立てることで、南紀のアオリイカはきっとあなたに応えてくれます。
次の釣行では、釣れたイカがどちらのタイプか、ぜひ観察してみてください。 きっと、新しい発見があるはずです。



