海を自由自在に泳ぎ回るカツオ・マグロ・ブリなどの高速回遊魚。
「彼らは眠らず、年中24時間泳ぎ続けているのか?」という疑問を持つ釣り人や魚好きは多いと思います。
この記事では高速回遊魚の生態を科学的に解説します。
高速回遊魚とは?
・カツオ、マグロ、ブリなどの大型で泳ぎの速い魚を総称して「高速回遊魚」と呼びます。
・これらの魚は1日で数十~数百キロ移動することも珍しくなく、黒潮などの海流を利用して回遊しています。
・釣りや食用として日本人にとって非常に身近な魚種です。
なぜ24時間泳ぎ続ける必要があるのか?
実はカツオやマグロなどは**「常に泳ぎ続けなければ呼吸ができない」魚**です。
・エラ呼吸に必要な酸素を取り込むために「口から海水を吸い込み → エラに流す」仕組みを使います。
・多くの魚は「口をパクパク動かすことで酸素を取り込める」仕組みを持ちますが、マグロやカツオにはその能力がほとんどありません。
・そのため、泳ぎながら水流をエラに通す「ラム換水(ラムベントレーション)」に頼っています。
・つまり、止まってしまうと酸欠で命を落としてしまうのです。
眠らずに泳ぎ続ける仕組み
「じゃあ眠れないのでは?」と思うかもしれませんが、研究では以下のように考えられています。
・マグロやカツオは、哺乳類のように長時間まとめて眠るのではなく、脳の一部を休ませながら泳ぎ続けていると推測されています。
・イルカやサメの一部と同じく「片側の脳だけ休ませる半球睡眠」を行っている可能性が高いです。
・実際、回遊魚は一瞬ふらっと力を抜くような泳ぎを見せることがあり、これが“休息状態”にあたるのではないかと考えられています。
一方でブリは?
ブリはマグロやカツオほどの「絶対的な遊泳依存型」ではありません。
・口を動かして呼吸もできるため、状況によっては止まって休むことも可能です。
・ただし、ブリも群れで泳ぎながら酸素を効率よく取り込むスタイルをとるため、基本的には動き続けています。
釣り人目線でのポイント
・マグロやカツオは「止まれない魚」であるため、常に回遊ルートを回ってくるのを待つのが釣りの基本。
・ブリは回遊性もありつつ、定着性のある群れも存在するため、堤防や磯からの釣果も期待できます。
・高速回遊魚は「酸素消費量が非常に多い」ため、釣り上げたら速やかに血抜き・冷却を行うことが鮮度保持のカギです。
まとめ
カツオやマグロは**「止まれない魚」**として24時間泳ぎ続けることで命をつないでいます。
一方でブリはある程度止まることも可能ですが、基本は群れで回遊して動き続けるスタイル。
つまり――
・マグロ・カツオ → 年中24時間泳ぎ続ける「絶対遊泳型」
・ブリ → 動き続けるが、必要に応じて止まれる「準遊泳型」
この違いを知っていると、釣り場での行動予測や鮮度保持の知識にも役立ちます。


