青物釣りの代表格といえば「ブリ」「ヒラマサ」「カンパチ」。
堤防から沖磯、ジギング船まで、全国各地で人気のターゲットです。
しかし釣り場でこれらが混ざって釣れることも多く、「結局は同じ回遊コースなのでは?」と疑問に思う方も少なくないでしょう。
結論から言うと、回遊エリアは部分的に重なるものの、好む水深・地形・回遊ルートには明確な違いがあります。
この違いを理解することで、釣果は飛躍的に伸びます。
本記事では、
・ブリ・ヒラマサ・カンパチの回遊コースの特徴
・3種が混ざる理由
・釣り方の狙い分け
・実践的なタックル選びと攻略法
を詳しく解説します。
1. 青物釣りにおける「回遊コース」とは?
まず「回遊コース」とは何かを整理しておきましょう。
青物は「定住型の魚」と違い、エサを求めて季節や潮に合わせて広範囲を移動します。
釣り師が言う「回遊コース」とは、魚が定期的に通るルートや水深帯を指します。
・潮目や岬まわり
・瀬や根の周辺
・ベイトの回遊ルートに連動する場所
これらを把握できるかどうかで釣果が大きく変わります。
2. ブリの回遊コース
ブリは日本を代表する回遊魚で、漁業対象としても釣り対象としても人気の高い魚です。
特徴
・広範囲を回遊(沿岸~沖合まで)
・水深30~100mをメインに、時にはサーフや堤防にも接岸
・産卵期は冬~春、九州西部・日本海西部へ南下
回遊コースのイメージ
ブリは「広く、浅く、そして大群で回遊する」タイプです。
そのため、サーフ・堤防・カゴ釣り・ジギングと、幅広い釣法で狙えます。
釣り師へのポイント
・広範囲にキャストして“回遊待ち”をするスタイルが有効
・ナブラ撃ちやカゴ釣りでの回遊待ちがハマりやすい
・寒ブリの季節は特に大型が接岸しやすい
3. ヒラマサの回遊コース
「磯の王者」と呼ばれるヒラマサは、ブリと混同されることもありますが、回遊コースには違いがあります。
特徴
・岩礁帯や岬周りを好む
・水深20~60mの比較的浅場に集中
・潮流の速い岬・沖磯・沈み根に付きやすい
回遊コースのイメージ
ブリよりも沿岸寄りで、地形変化の激しい場所を好む傾向があります。
ジギング船よりも磯やショアジギングのターゲットとして人気が高いのはこのためです。
釣り師へのポイント
・潮流が速い岬まわり、サラシの近くは要チェック
・堤防先端でもブリよりヒラマサが釣れるケースあり
・ファイトは強烈で根に潜ろうとするため、タックルはブリ以上に強靭に
4. カンパチの回遊コース
カンパチは「深場を好む青物」として知られます。
特徴
・水深50~200mの瀬周り・沈み根に回遊
・中層~ボトムを意識して泳ぐ
・夏~秋に沿岸で釣果が増える
回遊コースのイメージ
ブリやヒラマサが水面までナブラを追い込むのに対し、カンパチはやや深い層でベイトを追う傾向があります。
釣り師へのポイント
・ジギングは「底から数十m」を重点的に探る
・泳がせ釣りは沈み根周りが有望
・夏場は堤防や港湾にまで接岸することもあり、意外な場所で釣果が出る
5. 3種の違いを表で整理
以下の表にまとめると一目瞭然です。
| 魚種 | 回遊エリア | 好む水深 | 主なポイント | 釣法の特徴 |
|---|---|---|---|---|
| ブリ | 沿岸~沖合まで広範囲 | 30~100m | サーフ・堤防・沖合 | 回遊待ち、群れ狙い |
| ヒラマサ | 岬・岩礁帯・浅場 | 20~60m | 磯・潮流の速い岬 | 磯ルアー、強烈な引き |
| カンパチ | 沖合・瀬・沈み根 | 50~200m | 中層~ボトム | ジギング・泳がせ釣り |
6. 3種が「混ざる」理由
釣り場ではこれらの青物が同じタイミングで現れることがあります。
その理由は?
・共通のベイトを追うから
・潮流や水温条件が揃うから
・地形的に複数種が入りやすいポイントだから
つまり「普段のメインコースは違う」けれど、ベイトの大群が接岸した瞬間にルートが重なるのです。
7. 釣果を伸ばすための実践アドバイス
ここからは実践的に「狙い分け」のコツを解説します。
ブリ狙い
・広範囲を探る
・カゴ釣りやナブラ撃ちが有効
・冬~春は寒ブリの大群を待つのが吉
ヒラマサ狙い
・磯際・岬周りを攻める
・ルアーは速巻き&強アクション
・根ズレ対策でリーダーは太めに
カンパチ狙い
・ボトムから探ることを徹底
・ジグは重め(150g以上)を使う場面も多い
・泳がせ釣りなら瀬周りにアジやイワシを落とし込む
8. タックルと仕掛けの違い
釣法に応じてタックル選びも変わります。
・ブリ → 中~大型タックルでOK。PE3号前後。
・ヒラマサ → 根ズレ対策必須。PE4~5号、リーダー80lb以上。
・カンパチ → 深場ジギング対応。重いジグをしゃくれるロッド、PE3~4号。
9. 季節と地域による回遊の違い
さらに季節・地域によって回遊ルートが変化します。
・ブリ → 北日本では夏、南日本では冬がメイン
・ヒラマサ → 太平洋側の南日本で周年狙える
・カンパチ → 南方系で、特に夏~秋に接岸が目立つ
地域と季節を把握すれば、狙い分けがさらに明確になります。
10. まとめ
ブリ・ヒラマサ・カンパチは同じベイトを追うため、一時的に同じ場所に現れることがあります。
しかし本質的には、
・ブリ → 広範囲を回遊する万能型
・ヒラマサ → 浅場・磯際を好む
・カンパチ → 深場・瀬周りを中心に動く
といった違いがあります。
「どの魚を狙うのか」を明確にしたタックル・ポイント選びが釣果を分ける最大の要素です。
青物釣り師にとって、この知識は単なる豆知識ではなく“釣果の鍵”。
次の釣行ではぜひ意識してみてください。


