船釣りやクルーズ旅行で、多くの人を悩ませる船酔い。
「視覚の誤差が原因なら、目を閉じれば酔わないのでは?」と考えたことがある方も多いでしょう。
確かに、船酔いは「目からの情報」と「三半規管からの情報」がずれることで起こるとされていますが、実際はそう単純ではありません。
この記事では、船酔いの仕組みと視覚の関係、そして目を閉じることが本当に効果的なのかを、科学的根拠をもとに詳しく解説します。
さらに、実際に船上でできる視覚の使い方や、船酔いを防ぐ具体的な方法も紹介します。
1. 船酔いはなぜ起こるのか?
三半規管と視覚のズレが原因
人間の体は、耳の奥にある三半規管で揺れや傾きを感知し、目からの情報と照らし合わせてバランスを取っています。
-
三半規管 → 体の揺れや傾き、回転を感知
-
視覚 → 周囲の景色や物の動きから、自分の位置を把握
-
脳 → 両方の情報を統合して姿勢や平衡感覚を保つ
しかし、船の中にいるとこの2つの情報が一致しません。
例えば、船室内では周囲の景色がほとんど動いていないように見えるのに、三半規管は船の揺れをしっかり感知しています。
この感覚のミスマッチこそが、脳を混乱させ、吐き気やめまいといった船酔いの症状を引き起こすのです。
2. 目を閉じれば船酔いは防げるのか?
結論から言うと、一部の人には効果があるが、全員に効くわけではないです。
効果がある理由
-
視覚からの動き情報が遮断されることで、三半規管からの揺れ情報とのズレが少なくなる
-
脳への情報量が減り、混乱が軽減される場合がある
効果がない、もしくは悪化する理由
-
視覚を閉じることでバランス補正機能が失われ、揺れに対して体が不安定になる
-
平衡感覚が耳の情報だけに頼る状態となり、かえって揺れを強く感じやすくなる
-
閉眼状態だと眠気や血流の変化で気分が悪くなる人もいる
このため、「目を閉じる=船酔い防止の万能策」ではないのです。
3. 科学的におすすめされる「視覚の使い方」
船酔い予防には、視覚情報を三半規管の情報とできるだけ一致させることが大切です。
具体的には以下の方法が有効です。
3-1. 遠くの動かない景色を見る
-
水平線や陸地など、動きの少ない遠景に視線を固定する
-
これにより、視覚と三半規管の情報が一致しやすくなる
3-2. 船室の窓際に立つ
-
船室内にこもっていると外の景色が見えず、情報のズレが大きくなる
-
窓から外を眺めながら揺れに同調させると酔いにくくなる
3-3. 手元やスマホを見ない
-
下を向いて近くの物を見ると、周囲の揺れ情報が遮断され、ズレが拡大する
-
読書やスマホ操作は船酔いを悪化させる典型的な行動
4. 目を閉じる方法が有効なケースとそうでないケース
目を閉じることが有効な状況は限られています。
有効なケース
-
強い光やチカチカする景色で酔いやすい人
-
外が荒れていて水平線を見られない場合
-
短時間の休憩として脳をリセットしたいとき
無効、または逆効果なケース
-
揺れの大きい小型船で長時間の航行をする場合
-
バランス感覚が弱い人(特に高齢者や三半規管が敏感な人)
-
目を閉じると不安感や吐き気が増す人
5. 目を閉じる以外の船酔い予防策
視覚の使い方だけでなく、複合的に対策することで船酔いのリスクは大幅に下がります。
5-1. 乗船前の準備
-
十分な睡眠をとる
-
アルコールや油っぽい食事を避ける
-
酔い止め薬を出航30分前に服用
5-2. 船上での行動
-
風通しの良い場所に立つ
-
腰や膝を軽く曲げて揺れに合わせる
-
呼吸をゆっくりと深く行う
5-3. 酔い始めたら
-
無理をせず、水平線や陸地を眺める
-
軽く目を閉じて深呼吸(完全に眠らないよう注意)
-
体を横にして休む
6. AIが出した結論
船酔いは視覚と三半規管の情報の不一致が引き金となります。
目を閉じることは、そのズレを一時的に減らす手段にはなりますが、万能ではありません。
最も効果的なのは、遠くの景色を見る・体を揺れに合わせる・新鮮な空気を吸うといった方法を組み合わせることです。
船釣りや海のレジャーをもっと楽しむために
もし船酔いが心配なら、まずは**「視覚の正しい使い方」**を試してみてください。
その上で、必要に応じて目を閉じる休憩を取り入れるのがベストです。
船酔いを克服すれば、釣りやクルーズの楽しさは何倍にも広がります。
この記事の内容を活用して、次の航海では快適に海を楽しみましょう。


