魚好きなら誰でも経験があるかもしれません。
新鮮なアイゴ(バリコ)は大好物なのに、クサヤになると一口も食べられない…。
なぜ、同じ“魚”でここまで好みが分かれるのでしょうか。
本記事では、アイゴ好きなのにクサヤが苦手な理由を、科学的・心理的・嗜好の観点から徹底解説します。
1. アイゴ(バリコ)とクサヤは全く別の魚種
まず押さえておきたいのが、アイゴとクサヤは別物ということです。
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アイゴ(バリコ)
・スズキ目アイゴ科の魚
・白身で淡白、クセの少ない味わい
・刺身や塩焼き、煮付けでも美味しい魚 -
クサヤ
・主にムロアジやトビウオなど青魚を原料にする干物
・独特の発酵臭が強く、好みが大きく分かれる食品
つまり、アイゴは新鮮さを楽しむ白身魚で、クサヤは加工過程で強烈な発酵臭がつく“保存食”です。
この「加工過程の違い」が、好みを分ける最大の理由といえます。
2. クサヤの強烈なニオイの正体
クサヤが敬遠される一番の原因は、その独特なニオイです。
この香りの正体は、「クサヤ液」と呼ばれる発酵液にあります。
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魚を塩水ではなく、長年使い続けた発酵液に漬ける
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発酵液には乳酸菌や酵母、タンパク質分解菌が豊富に含まれる
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魚のアミノ酸が分解され、強烈な揮発性成分(アンモニア臭、イソ吉草酸など)が発生
この香りが「強烈な刺激臭」として感じられるため、魚好きでも食べられない人が多いのです。
3. アイゴ(バリコ)は臭みが少ない理由
一方で、アイゴは新鮮な状態で食べれば非常にクセの少ない魚です。
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アイゴは内臓に独特の臭みがあるが、血抜き処理をすれば身は上品
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皮や血合いが少なく、脂のクセが強くない
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生食や煮付けにすると、淡白であっさりとした旨味を楽しめる
このように、アイゴは「処理次第で臭みをほぼ感じない魚」であるため、魚好きが好むことが多いのです。
4. 人間の嗅覚は強烈な刺激臭に弱い
魚好きでもクサヤが苦手な理由の一つは、人間の嗅覚と脳の反応にあります。
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アンモニア臭や発酵臭は「腐敗の危険信号」として本能的に警戒される
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強烈な臭気は味覚より先に嗅覚で拒否反応を起こす
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食べる前に“臭い”だけで脳が「危険」と判断してしまう
このため、味は美味しくても、臭いが原因で口にできないという現象が起きます。
5. 好みの差は「経験」と「記憶」でも変わる
食べ物の好みは、過去の経験や記憶とも深く関係しています。
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クサヤを幼少期から食べ慣れている地域の人は平気
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臭いに慣れていない人は強烈な刺激に「腐っている」と感じやすい
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アイゴはクセが少ないため、初めてでも抵抗感が少ない
つまり、クサヤが苦手な人の多くは、「経験がない+本能的に危険と判断」するため、嫌悪感が出やすいのです。
6. 魚好きでもクサヤを克服できる方法はある?
どうしても挑戦したい場合は、以下の方法が有効です。
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焼きたてを食べる(臭い成分が揮発しやすい)
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少量から試す(慣れることで拒否反応が減る)
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しょうが醤油や酢をつけて食べる(臭いを和らげる)
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ニオイの弱いクサヤを選ぶ(トビウオのクサヤは比較的マイルド)
ただし、嗅覚が苦手と感じるものは無理に食べる必要はありません。
魚好きでも「クサヤだけは無理」というのは、ごく自然な嗜好の差です。
まとめ
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アイゴ(バリコ)は新鮮さと淡白な味わいが魅力
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クサヤは発酵臭が強烈で、本能的に拒否反応を起こす人が多い
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魚好きでも、嗅覚刺激が強い食品は苦手になりやすい
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無理に克服せず、好みに合った魚料理を楽しむのが一番
魚好きがすべての魚料理を好むとは限りません。
**「アイゴは大好き、でもクサヤは無理」**というのは、嗜好・経験・嗅覚の反応が原因であり、自然なことです。
ブログ読者の皆さんも、自分に合った魚の食べ方を見つけ、無理なく“魚の美味しさ”を楽しんでください。


