魚をさばいたとき、
「なんかツーンとくる臭いがする…」
と思ったことはありませんか?
特にサメ類やエイ類を扱ったとき、その独特なアンモニア臭に驚く方も多いでしょう。
この記事では、
なぜサメやエイが他の魚に比べてアンモニア臭が強いのか、
そしてその理由を科学的な視点と釣り人・料理人目線からわかりやすく解説します。
✅結論から:サメ・エイのアンモニア臭の原因は「尿素」にあり!
サメやエイが臭う理由は、
ズバリ「体内に高濃度の尿素を保持しているから」です。
尿素は時間が経つと分解され、アンモニアになります。
そのため、死後時間が経つにつれ、
あの強烈なツンとした臭いが出てくるのです。
✅なぜサメやエイは尿素をため込むのか?
ここには彼らの体の構造と生き方が関係しています。
●サメやエイは「軟骨魚類」
一般的な魚(タイ、アジ、ブリなど)は「硬骨魚類」ですが、
サメやエイは「軟骨魚類」に分類されます。
●腎臓の仕組みが違う
軟骨魚類は腎臓の排出能力が低く、
尿素を体内に蓄積して体液の浸透圧を調整しています。
これは、
海水に住むために体内の水分を失わないようにする、
**“乾かない工夫”**のようなものです。
●死後、尿素がアンモニアに変化する
魚が死ぬと、
体内にある尿素が細菌や酵素によってアンモニアに分解され、
あの「強烈な臭い」が発生します。
✅アンモニア臭の強さは保存方法でも変わる
アンモニア臭の強さは保存環境にも影響されます。
| 保存条件 | アンモニア臭の強さ | 備考 |
|---|---|---|
| 常温保存 | 非常に強い | 数時間で臭いが発生する |
| 冷蔵(5℃以下) | 強いがやや抑えられる | 鮮度保持は短時間 |
| 氷締め(海水氷) | 比較的マシ | 臭いの発生を遅らせる |
| -60℃以下の急速冷凍 | かなり抑えられる | 刺身用加工で採用される |
※釣った直後に海水氷で締めるのが最も現実的な方法です。
✅アンモニア臭がする魚は食べても大丈夫?
基本的には「しっかり下処理すれば食べられます」。
特にエイは、唐揚げや煮付けにすると美味しく食べられる魚です。
ただし、臭いが強烈すぎるものは無理に食べない方が無難です。
一部の種類ではアンモニア濃度が高く、食用に不向きなケースもあります。
✅アンモニア臭を和らげる処理方法
調理前に以下の方法を試してみてください。
-
流水で血抜き・内臓除去を素早く
-
酢水や塩水で30分ほどさらす
-
味噌漬けや唐揚げなど濃い味付けで調理する
特にエイのヒレは、軟骨ごと食べられる珍味として人気があり、
居酒屋や寿司店でも提供されています。
✅釣り人へ:サメやエイが釣れたときの対処法
釣り人にとってサメやエイは「外道(狙い以外の魚)」扱いされることもあります。
しかし、丁寧に扱えば意外な美味魚に化けることも。
-
臭いが気になるなら即リリースでもOK
-
持ち帰るなら、締めてすぐに海水氷で冷却を!
-
ヒレ部分は特に美味なので、捨てずに活用を!
✅まとめ:サメ・エイの臭いは「敵」ではなく「個性」
サメやエイが臭う理由は、
彼らが海で生きるために発達させた「尿素による浸透圧調整の仕組み」です。
これは他の魚にはない特性であり、
知っていれば「納得」できる現象です。
正しく理解すれば、
アンモニア臭も「怖くない」、
美味しく食べることも可能です。


