南紀の夏、海の「息苦しさ」と魚たちの知恵

1. 夏の表層水温上昇と溶存酸素量の関係

 

南紀の夏は、太陽の日差しが強く、日中の表層水温はぐんぐん上昇します。ご指摘の通り、この表層水温の上昇は、海水の溶存酸素量を急激に減少させます。 これは、物理的に温かい水ほど気体を溶かす能力が低くなるためです。

例えば、炭酸飲料を温めると炭酸ガスが抜けるのと同じ原理が海の中でも起こります。水温が28〜30℃以上にもなると、魚が生きていくために必要な酸素レベルを下回る「酸欠状態」になることがあります。これは、まるで人間が酸素の薄い高山にいるような感覚に近いでしょう。

 

2. 酸素不足が魚に与える影響と魚の行動パターン

 

酸素は、魚が呼吸し、活動するために不可欠です。酸素が不足すると、魚は以下のような影響を受けます。

  • 生理機能の低下: 呼吸が速くなり、代謝機能が低下します。
  • 活動性の低下: 摂餌活動が鈍り、遊泳能力も低下します。
  • 免疫力の低下: ストレスを感じ、病気にかかりやすくなります。

このような命に関わる状況から逃れるため、魚たちは賢く行動します。彼らが選択するのは、主に次の2つの場所です。

  • 酸素が豊富な深場: 太陽光が届きにくく、水温が比較的安定している深層は、酸素濃度が高い傾向にあります。
  • 潮通しの良い場所: 常に新鮮な海水が入れ替わる場所は、酸素が供給されやすく、溶存酸素量が高い状態を保ちやすいです。磯の先端や岬の沖合、潮目などがこれに該当します。

日中、表層で魚の気配が薄いと感じる場合、彼らはこうした深場や潮通しの良い場所へと「避難」している可能性が高いです。


 

3. 夜間の水温低下と酸素量回復、そして魚の活性

 

日が沈み、夜になると、気温の低下とともに海水の表層も徐々に冷え始めます。この水温低下が、再び海中に酸素が溶け込みやすくなるという現象を引き起こします。

  • 酸素の再供給: 冷たい水はより多くの酸素を溶かすことができるため、夜間の水温低下は表層の溶存酸素量を回復させます。
  • プランクトン活動の変化: 日中は光合成で酸素を生成する植物プランクトンも、夜間は呼吸活動を行うため酸素を消費しますが、表層の冷却効果による酸素の溶解量増加が、この消費量を上回ることが多いです。

夜間、特に深夜から早朝にかけて表層の溶存酸素量が回復すると、日中の酸欠状態から解放された魚たちは、再び活発に活動を始めます。深場や沖合に避難していた魚たちが、摂餌のために岸近くや浅場へと回遊してくるのはこのタイミングです。これが、夜釣りや早朝の釣りが好釣果につながることが多い理由の一つです。


 

釣果アップのための応用とSEO対策

 

この水温と酸素量の関係は、夏の南紀での釣りを成功させるための重要なヒントになります。

 

釣果アップへの応用

 

  • 日中の攻略法:
    • 深場狙い: ジギングやタイラバ、泳がせ釣りなど、水深のあるポイントを狙う釣りが有効です。
    • 潮通しの良い場所: 磯の先端や沖磯、潮目などを重点的に攻めるのがおすすめです。
    • 活性の高いターゲット: カサゴやハタ類など、比較的低酸素に強い根魚を狙うのも一案です。
  • 夜間・早朝の攻略法:
    • 浅場・岸近くの狙い: エギングでのイカ狙いや、フカセ釣りでのメジナ、チヌ狙いなど、日中よりも浅いレンジや岸寄りのポイントが狙い目となります。
    • トップウォーターや表層系のルアー: 活性の上がった魚が表層を意識している場合、効果的です。

夏特有の「水温」と「酸素量」の関係
表層水温が高いほど、酸素は少ない。夏の南紀では、表層水温が28〜30℃以上になる日も多く、海中の溶存酸素量が急減します。釣太郎

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