はじめに
「カツオによく似た魚がいるらしい…でも、味はまるで違うとか?」
そんな噂を耳にしたことはありませんか? 実は、その魚こそが、今ひそかに注目を集める「スマ」です。
カツオと見間違えるほどの姿形をしながら、その味わいは「全身トロ」と称されるほどの絶品。
今回は、そんな幻の高級魚「スマ」の魅力に迫ります。
スマってどんな魚? カツオとの見分け方も解説!
スマは、スズキ目サバ科スマ属に分類される魚で、インド洋や太平洋の熱帯・亜熱帯域に広く生息しています。
見た目はカツオに非常に似ていますが、決定的な違いがあります。
- 体側の模様: カツオの腹部に縦の縞模様があるのに対し、スマは背部の後半部にトラのような不規則な暗褐色の縞模様が入っています。
- 胸ビレ下の斑点: スマの最大の特徴は、胸ビレの下に数個の黒い小斑点があることです。これが「灸の跡」のように見えることから、西日本では「ヤイト」や「ホシガツオ」といった地方名で呼ばれることもあります。
このような特徴から、スマはカツオと区別されます。また、地方によっては「オボソ」「スマガツオ」など様々な呼び名があります。
なぜ「幻の高級魚」と呼ばれるの?
スマは、天然での漁獲量が非常に少なく、大都市の市場にはほとんど流通しません。
そのため、主に水揚げされた産地で消費されることが多く、「幻の高級魚」として扱われています。
しかし近年では、その美味しさから養殖も盛んに行われるようになり、特に愛媛県でブランド化された「媛スマ(ひめスマ)」などが有名です。
養殖スマは、厳しい基準をクリアした品質の高さから、安定供給されつつあります。
スマの驚くべき特徴と味わい
スマが「幻の高級魚」と呼ばれる所以は、その味わいにあります。
- 全身トロ: スマの身は、まるでマグロのトロのようなとろける口当たりと濃厚な旨味が特徴です。特に養殖のスマは、脂質含有率が25%以上にもなるものもあり、「全身トロ」と称されるほどの脂の乗りを誇ります。
- クセのなさ: カツオのような特有の酸味やクセが少なく、魚が苦手な方でも美味しく食べやすいと評判です。
- なめらかな食感: 全身にスジが少なく、非常に滑らかな食感を楽しめます。
このような特徴から、スマは「カツオとマグロの中間」とも表現され、その食味の良さから一度食べたら忘れられないほどの感動を与えてくれます。
豊富な栄養素も魅力!
美味しいだけでなく、スマは栄養面でも優れています。
- DHA・EPA: 脳の活性化や血液サラサラ効果が期待されるDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富に含まれています。
- タウリン: 肝機能の向上や生活習慣病予防に役立つタウリンも豊富です。
- 良質なタンパク質: 筋肉や体の組織を作る上で欠かせない良質なタンパク質もたっぷり含まれています。
健康志向の方にもおすすめできる、嬉しい栄養素が満載の魚です。
スマの美味しい食べ方
全身トロのスマは、様々な料理でその真価を発揮します。
- 刺身: やはり一番のおすすめは刺身です。新鮮なスマの濃厚な旨味ととろけるような舌触りを存分に楽しめます。わさび醤油はもちろん、薬味にシソやショウガ、小葱を添えても絶品です。
- 炙り: 表面を軽く炙ることで、香ばしさが加わり、脂の甘みがより一層引き立ちます。
- 寿司: 刺身を乗せるだけで、豪華な寿司が完成します。
- たたき: カツオのたたきと同様に、香味野菜やポン酢でさっぱりといただくのもおすすめです。
- その他: 煮付け、塩焼き、唐揚げ、ユッケ、ポワレなど、マグロやカツオの調理法を参考に様々なアレンジが可能です。
スマの旬と釣り方
天然のスマは、地域や年によって異なりますが、本州太平洋沿岸では秋から冬にかけてが旬とされています。
この時期のスマは特に脂が乗っており、最高の味わいを楽しめます。
釣り方としては、カツオと同様に活きイワシをエサにした泳がせ釣りや一本釣り、ルアーフィッシングなどで狙われます。
磯や防波堤からのカゴ釣りや泳がせ釣りで釣れることもあり、釣り人にとっても人気のターゲットです。
まとめ
カツオに似て非なる「スマ」は、その見た目からは想像できないほどの絶品魚です。
「全身トロ」と称されるその味わいは、一度食べたら忘れられないほどの感動を与えてくれるでしょう。
もし見かける機会があれば、ぜひこの「幻の高級魚」を味わってみてください。その美味しさに、きっと驚くはずです!

