スーパーや刺身の盛り合わせでよく見かける「マグロ」と「カツオ」。
どちらも赤身で、見た目も泳ぎも似ていることから、**「同じ魚の仲間なのでは?」**と思ったことはありませんか?
この記事では、マグロとカツオの違いと共通点を、分類・生態・味覚・栄養面など多角的に解説。
最後には「どちらが美味しいか?」という永遠のテーマにも迫ります。
■マグロとカツオは“サバ科の仲間”
まず結論から言うと:
マグロもカツオも、分類上は「サバ科」に属するれっきとした仲間です。
ただし「属(属名)」が異なります。
| 魚種 | 学名の分類 | 特徴 |
|---|---|---|
| マグロ類 | サバ科 マグロ属(Thunnus) | クロマグロ、キハダ、ビンナガなど。体が大きく、遠洋性。 |
| カツオ | サバ科 カツオ属(Katsuwonus) | 通常「カツオ」と呼ばれるのはハガツオ。小型で回遊性強し。 |
つまり、親戚のような関係です。
“いとこ同士”といったイメージがぴったりでしょう。
■生態の違い|泳ぎ・回遊・寿命など
| 項目 | マグロ | カツオ |
|---|---|---|
| 最大サイズ | 約3m(クロマグロ) | 約1m |
| 遠洋回遊距離 | 数千km(太平洋を横断) | 日本〜フィリピンなど短距離 |
| 泳ぎ方 | 高速で長距離を持続して泳ぐ | 素早く鋭い動きで群れ回遊 |
| 寿命 | 10年以上 | 約5〜6年 |
| 体温調整 | 自己発熱で血液を温められる | 一部の種類のみ可能 |
マグロは一部で恒温性(自分で体温を調節)を持つのに対し、カツオは基本的に変温動物。
これが筋肉の質や味の違いにもつながっていきます。
■味と食感の違い|赤身の見た目は似ていても…
| 特徴 | マグロ | カツオ |
|---|---|---|
| 色味 | 濃い赤(クロマグロは特に深紅) | 明るめの赤、血合いが強い |
| 味わい | 上品でしっとり、脂がのると濃厚 | さっぱりとした魚の香り、ワイルドな旨み |
| 食感 | 柔らかくとろける | 歯ごたえがあり力強い |
とくにカツオは、初ガツオ(春)と戻りガツオ(秋)で味が大きく変わり、
・春はあっさり系
・秋は脂がのって濃厚
という“二面性”を持つ魚です。
一方、マグロは脂の量で「赤身・中トロ・大トロ」と階層的に評価される傾向があります。
■栄養価の違い
| 成分 | マグロ(赤身) | カツオ |
|---|---|---|
| タンパク質 | 約26g / 100g | 約25g / 100g |
| 脂質 | 約1g(赤身) | 約0.5g(春ガツオ) |
| 鉄分 | 豊富 | 非常に豊富 |
| ビタミンB群 | 多い | 特にB12が豊富 |
どちらも高たんぱく・低脂肪・鉄分豊富な優良魚ですが、カツオは貧血対策におすすめされるほどビタミンB群が豊富です。
■刺身・タタキ・加熱料理での向き不向き
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マグロ
⇒ 刺身・寿司がメイン。加熱するとパサつくため向かない部位も。 -
カツオ
⇒ タタキが有名。煮つけや味噌漬け焼き、なまり節など和食との相性抜群。
とくにカツオは鮮度が落ちやすいため、生食は漁港近くでが基本。
そのため「地元でこそ食べられる魚」としても知られています。
■まとめ|マグロとカツオは“似て非なる魚”
・マグロとカツオはどちらもサバ科の仲間
・しかし、属・生態・味わい・用途において明確な違いがある
・赤身という共通点はあるが、筋肉の質・体の仕組み・風味に差がある
同じ「赤い魚」でも、まったく異なる個性を持つこの2種。
目的や好みに応じて選べば、食の楽しみ方がぐっと広がります。


