「カツオとマグロって、どっちが赤身?」
「脂がのってるのはどっち?」
スーパーや寿司屋で並ぶこの2大魚、実は“見た目”以上に筋肉構造や生態、脂質の成分に大きな違いがあります。
本記事では、科学的・生理学的観点からカツオとマグロの違いを解説。
釣り人・料理人・グルメ志向の方にも納得いただける、知って得する魚の豆知識をお届けします。
1|カツオとマグロ、赤身が濃いのはどっち?
答え:カツオの方が「赤色が濃い」
カツオは見た目からも分かる通り、非常に赤黒い身質をしています。
これは「ミオグロビン」という酸素をため込むたんぱく質の量が多いためです。
| 魚種 | ミオグロビン含有量 | 見た目の赤さ |
|---|---|---|
| カツオ | 非常に多い | 赤黒い~濃赤 |
| マグロ | 多い(種類による) | 赤~ピンク~白(種類で差) |
ミオグロビンは**持久的に泳ぎ続ける筋肉(遅筋)**に多く含まれ、
カツオは特に高速で泳ぎ続ける魚であり、酸素の供給能力を高める必要があるため、
その結果、筋肉が濃赤色になるのです。
2|脂がのるのはどっち?
答え:マグロ(特にクロマグロやインドマグロ)
カツオは赤身の代表ですが、脂肪含有量は少ないです。
一方でマグロは、特にトロと呼ばれる部位に脂がたっぷりと蓄えられており、
種類によって脂の量が大きく異なります。
| 魚種 | 脂質含有量 | 特徴 |
|---|---|---|
| カツオ | 1〜5%程度(春~初夏は低い) | 赤身中心で脂は少なめ |
| キハダマグロ | 約2〜10% | 比較的さっぱりした赤身 |
| インドマグロ | 約10〜20% | 赤身も脂もバランス良し |
| クロマグロ | 約20%以上(トロ) | 最上級の脂のり・高級魚 |
この脂質(特にEPA・DHA)がマグロ特有の旨味・コク・ねっとり感を生み出しています。
3|なぜこんなに差が出る?生態と運動量の違い
カツオ=瞬発力特化・高回遊
・短距離を高速で泳ぐため、筋肉は速筋+ミオグロビン多め
・脂肪をためる余裕がなく、赤身が多いが脂は少ない
マグロ=長距離巡航型・持久戦
・全身の筋肉で持続的に泳ぎ、深海や広範囲を回遊
・エネルギー源として脂肪を筋肉に蓄積している
・体温維持のためにも脂質が必要(特にクロマグロ)
4|科学的に見る「味の違い」
| 要素 | カツオ | マグロ |
|---|---|---|
| 味の方向性 | さっぱり・鉄っぽい・野性味 | コク・まろやか・濃厚 |
| 食感 | ややパサつきあり | しっとり・トロける(部位による) |
| 旨味成分 | イノシン酸が中心 | イノシン酸+脂質由来の旨味 |
また、脂がのっていないカツオは鮮度落ちが早く、特有の血合い臭が出やすいのも特徴です。
マグロは脂があるぶん、多少時間が経ってもまろやかな味が保たれやすいとされています。
まとめ|赤身が濃いのはカツオ、脂がのるのはマグロ
● 身が赤い=カツオ(ミオグロビンが多い)
● 脂がのって旨味が強い=マグロ(特にクロマグロ・インドマグロ)
この違いは魚の運動スタイルとエネルギーの使い方の違いに由来しています。
赤身の力強さを楽しみたいならカツオ。
脂の旨味ととろける食感を楽しみたいならマグロ。
釣り人も食べる人も、この違いを知ることで魚選びの楽しみが一層深まることでしょう。


