釣った魚を新鮮なまま持ち帰る。
そのために、多くの釣り人が使用しているのが「潮氷(しおごおり)」です。
潮氷とは、**氷に海水を加えて即席で作る“海水氷”**のこと。
その場で簡単に作れて冷却効果が高く、釣り現場でも魚屋でも広く利用されています。
しかし、潮氷にも弱点があります。
それは――「時間とともに冷却力が低下する」という点。
今回はこの「潮氷の限界は何時間か?」をテーマに、魚種ごとの違いも含めて解説。
さらに「潮氷の正しい使い方」や「長時間持たせるコツ」も合わせてご紹介します。
1. 潮氷とは?なぜ釣り人に人気なのか
潮氷とは、以下のように作る簡易型の海水氷です。
【作り方】
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クーラーボックスに市販の氷(真水)を入れる
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海水を注ぎ、氷が溶け始めるまでかき混ぜる
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完成した低温の海水に魚を沈めて冷却
【メリット】
・釣り場で手軽に作れる
・魚の表面温度を一気に下げられる
・真水氷より魚の身を傷めにくい
2. 潮氷は「氷が溶けるまで」大丈夫なのか?
結論から言うと、**「氷が残っているうちは有効だが、万能ではない」**というのが答えです。
なぜなら…
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氷が徐々に溶けると温度が上がる(4℃→10℃以上)
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同時に塩分濃度が下がる(=真水に近づき、浸透圧ダメージが出やすくなる)
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海水の汚れ・魚のヌメリ・血液で雑菌が増える
これらにより、魚の状態は時間とともに劣化し始めます。
3. 潮氷の「安全時間」は何時間?
■ 一般的な目安:3〜5時間が限界
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氷がしっかり残っていれば5時間程度は有効
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ただし、魚種によって「潮氷との相性」に差があります
4. 魚種別 潮氷の持続効果と注意点
| 魚種 | 潮氷の有効時間 | 特記事項・注意点 |
|---|---|---|
| アジ | 約4〜5時間 | 表皮が薄くデリケート。内臓処理すればさらに延命可能。 |
| サバ | 約3時間 | 痛みやすく、アニサキス対策でできるだけ早めに冷蔵へ移行。 |
| イワシ | 約2〜3時間 | 非常に傷みやすい。即締め&速冷が鉄則。 |
| イサキ | 約5時間 | 比較的安定。潮氷で十分冷却後、氷締めで仕上げると良好。 |
| アオリイカ | 約4〜5時間 | 墨袋があるため、破裂前に素早く冷却。真水はNG。 |
| タチウオ | 約4時間 | 血が多く傷みが早い。血抜き+潮氷が有効。 |
| ブリ・カンパチ | 約5〜6時間 | 潮氷で冷却後、ドリップ防止のため袋で包んで保存がおすすめ。 |
5. 潮氷を長時間使うための工夫
✅ 氷を追加投入し続ける
→ 目安:1〜2時間ごとにロックアイスを追加
✅ 魚の血抜き&内臓処理を先に済ませる
→ 内臓からの腐敗を防ぐことで、魚の保存時間が延びます
✅ 魚を直接重ねず、並べて入れる
→ 冷却ムラ防止&傷み予防
✅ 離岸後はクーラーごと日陰に置く
→ 太陽の熱で一気に氷が溶けるのを防止
6. 潮氷と純海水氷の違いを理解しておこう
| 比較項目 | 潮氷(即席) | 純海水氷(凍結型) |
|---|---|---|
| 作りやすさ | ◎ 現地ですぐ作れる | △ 事前準備・冷凍が必要 |
| 冷却持続力 | △ 氷が溶けると効果低下 | ◎ 長時間安定した冷却 |
| 魚への浸透圧影響 | △ 氷の溶け具合で変動 | ◎ 安定して魚に優しい |
| 対象魚種 | 加熱調理向け・短期保存 | 刺身用・長期保存向け |
7. まとめ:潮氷は“手軽さと限界”を理解して使うべき
潮氷は、確かに便利で、釣り場での魚冷却に大きな力を発揮します。
しかし、それには**「時間の制限」や「魚種ごとの違い」**というリスクも存在します。
▶ 3時間以上の保存を想定するなら氷の追加が必須
▶ 刺身にする予定の魚は、潮氷+純海水氷の使い分けが効果的
▶ 潮氷は「一時的な冷却用」として認識すべき
安全・鮮度・味のすべてを守るために、魚ごとの特性と潮氷の限界を理解し、使い分けることが釣果のクオリティを決める鍵となります。


