磯釣りや堤防釣りでよく掛かる「ゴンズイ」。
ヒレに毒を持ち、「危険な魚」として釣り人からは嫌われがちですが、実はこのゴンズイ――
食べると上品な白身で、まるで高級魚のような味わいをご存知ですか?
この記事では、ゴンズイの特徴、毒の正体、そして美味しさと地域差のある食文化について、
釣り人・魚好き向けにわかりやすく解説します。
■ ゴンズイとはどんな魚?
・分類:ナマズ目ゴンズイ科
・見た目:体に茶色の縞模様があり、口ひげを持つ小型ナマズのような姿
・サイズ:20〜30cmが主流。最大で35cmほど
・主な生息域:太平洋沿岸、特に温暖な岩礁帯・港湾内
■ ゴンズイが嫌われる最大の理由「毒」
ゴンズイが忌避される最大の理由は、背ビレと胸ビレにある鋭いトゲ(毒棘)。
ここには「タンパク性の毒」が含まれ、刺されると激痛と腫れ、場合によっては数時間~半日動けなくなることもあります。
しかし――
毒があるのはトゲだけで、身そのものには毒性は一切ありません。
■ 実は美味!ゴンズイの味わいは「高級魚レベル」
刺毒魚として敬遠されがちなゴンズイですが、その身はクセのない白身で非常に上品。
しかも脂もほどよく乗り、「マダイやハタに匹敵する味」と評価する料理人もいるほど。
ゴンズイの美味しい食べ方
| 調理法 | 特徴 |
|---|---|
| 煮つけ | 骨離れが良く、ふっくらした身が絶品。甘辛で旨味倍増。 |
| 唐揚げ | 小骨も気にならず、外はカリッと中はふんわり。酒の肴にも◎ |
| 味噌汁・潮汁 | 出汁がとても良く出るため、汁物にも最適。 |
■ なぜ食べられていない?地域差のあるゴンズイ文化
ゴンズイの美味しさは一部の地域でしか知られていません。
✔ 食べる地域の例:
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静岡県・伊豆地域:地元スーパーでも並ぶことがあり、「地魚の一つ」として認識されている
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三重県・志摩地域:刺毒に注意しながらも、煮つけなどにして食べる文化が残る
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和歌山県の一部・高知県沿岸:漁師町では知る人ぞ知る美味魚として親しまれることも
✔ 食べられない理由:
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毒があることで扱いが面倒
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市場での流通がほとんどない
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釣り人から「外道」としてリリースされがち
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■ ゴンズイを扱う際の注意点
✔ 絶対に素手で触らない
✔ 背ビレ・胸ビレの毒棘はハサミでカットしてから調理
✔ 万が一刺されたら、患部をお湯(40〜45℃)で温めて応急処置し、痛みが強ければ病院へ
■ まとめ:嫌われ者のゴンズイこそ、知る人ぞ知る「美味魚」
「毒があるから」と敬遠されがちなゴンズイですが、身は驚くほど美味で高級魚に匹敵する味わいがあります。
地域によってはスーパーにも並ぶほど、食文化として定着している場所もあるのです。
ゴンズイを安全に扱えるようになれば、釣り人だけが味わえる“隠れた贅沢”を手に入れられるかもしれません。
次にゴンズイが釣れたら、ぜひ持ち帰って「煮つけ」や「唐揚げ」で一度味わってみてはいかがでしょうか?

