● アニサキス(Anisakis)
・寄生部位: 主に内臓、時に筋肉(特にサバ・アジ・イカ・サケ類)
・症状: 激しい胃痛・嘔吐・吐き気(アニサキス症)
・特徴: 白くて細長い糸状、長さ2〜3cm、生きた状態で体内に入ると発症
・予防策:
– 釣ったらすぐに内臓を取り除く
– 加熱処理(60℃以上1分)または冷凍(−20℃で24時間以上)で無害化
– 刺身にする場合は目視チェックを徹底
● クドア(Kudoa)
・寄生部位: 筋肉(特にヒラメ)
・症状: 一部で下痢や腹痛(クドア食中毒)
・特徴: 肉が白くトロトロに崩れる(“身崩れ”と呼ばれる現象)
・予防策:
– 鮮度が高くても発症することがあるため、加熱・冷凍処理が安全
– 店舗や釣り人は、ヒラメの身崩れには要注意
● ブリ糸状虫(Philometroides seriolae)
・寄生部位: ブリやカンパチの体表・皮下・腹膜など
・症状: 見た目の悪さによる食欲減退(人体には基本無害)
・特徴: 赤くて長い糸状の寄生虫(10〜20cm以上になることも)
・予防策:
– 刺身前に取り除けば無害
– 食品衛生上は問題ないが、見た目で返品トラブルの原因に
● ラジノリンクス(Rhadinorhynchus sp.)
・寄生部位: イサキ、カワハギなどの内臓
・症状: 基本的に人体への影響はなし
・特徴: オレンジ色のトゲトゲした虫。目立ちやすい。
・予防策:
– 内臓をその場で処理すれば問題なし
● サナダムシ(Diphyllobothrium)
・寄生部位: 鮭・マス類の筋肉(特に淡水魚)
・症状: 腹痛・下痢などの軽度の消化器症状(まれ)
・予防策:
– 川魚の生食は避ける
– 冷凍または加熱調理を推奨
● 寄生虫がいても「天然魚=危険」ではない
寄生虫は天然魚にとって自然な存在であり、正しく処理すれば安全に食べることができます。
特に以下の点を守れば、リスクを限りなくゼロにできます。
【釣り人・飲食業者向け:寄生虫対策のチェックリスト】
✅ 魚を釣ったらすぐに締めて、内臓を処理
✅ 海水氷で冷却して常温を避ける
✅ 刺身にする場合は目視で筋肉をチェック
✅ 冷凍(−20℃で24時間以上)や加熱(60℃以上)で完全死滅
✅ 川魚は生食厳禁(特にサケ科)
● まとめ
天然魚にはいくつかの寄生虫が確認されていますが、ほとんどが加熱・冷凍・内臓処理で対処可能です。
「魚の鮮度と適切な処理」が最大の防御策です。
特にアニサキスやクドアなどは、釣り人や飲食店での対応が重要。
安全に、そして美味しく天然魚を楽しむために、正しい知識と対応を身につけましょう。


