正体は「ケヤリムシの仲間(多毛類)」の鰓冠(さいかん)
これはサンゴでも卵でもなく、ケヤリムシ類という海底に棲むゴカイの仲間が水中に出している「鰓(えら)や触手」です。
特徴からの判断ポイント:
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水中でゆらゆら動く白い羽のような構造
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岩などの硬い基質に付着して群生している
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サンゴのような石灰質ではなく、繊維状・柔らかい外見
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中には引っ込む個体もある(刺激に反応)
✅ ケヤリムシってなに?
・ゴカイの仲間(多毛類)で、岩や石に管(チューブ)を作って住んでいます。
・上部から羽毛のような鰓(えら)を広げて水中のプランクトンを捕食します。
・この鰓が「白くふわふわした海藻」や「卵のように見える」ため、誤解されやすいのです。
✅ 潮だまりで見られる理由
・潮だまりは波が穏やかで流れも少ないため、ケヤリムシにとって快適な生息地。
・岩礁が多く、付着しやすい場所が多い和歌山南紀では特に豊富です。
・干潮時には水たまりの中で、触手だけが水面近くに揺れている姿が観察されます。
❌ よくある間違い例
| 誤認されやすいもの | 実際との違い |
|---|---|
| サンゴの幼体 | サンゴは硬く石灰質。ふわふわした形にはなりません。 |
| 魚の卵の塊 | 卵はもっとゼリー状で、粒々した構造をしています。 |
| 海藻(例えばホンダワラ) | 海藻は固着して動かず、規則的に分岐。波に揺れる感じが異なります。 |
🐟 ちなみに:写っている魚の稚魚は?
1枚目に写っている魚は、形状から見ると「ボラの稚魚(ハク)」の可能性が高いです。
・背ビレと尻ビレの位置、体型、潮だまりでよく見られる点が一致しています。
🎣 まとめ(釣り人向け視点)
和歌山南紀の潮だまりには、
・ケヤリムシの鰓冠という“海の羽毛”が広がり
・ボラやグレの稚魚が身を隠しながら泳ぐ
こうした小さな命の営みを間近で見られるのが、タイドプール観察の醍醐味ですね。
釣りの合間に覗いてみると、また違った「海の表情」が楽しめますよ!




