春になると、釣り人たちの間でよく聞かれるのが「春イカシーズン到来!」という言葉。
この“春イカ”とは、産卵のために接岸してくる大型のアオリイカを指します。
では、アオリイカはどのように交尾・繁殖を行っているのでしょうか?
釣果アップにも役立つ、アオリイカの交尾の仕組みと行動パターンをわかりやすく解説します。
■ アオリイカの交尾方法は「スパーミトファー移送式」
アオリイカのオスは、触腕(腕の一部)を使って精子が詰まった袋(スパーミトファー)をメスに渡します。
具体的な流れは以下の通りです:
1. オスがメスの下側に回り込む
求愛行動として、オスはメスの下側に入り込み、体色を変えてアピールします。
このとき、オス同士の縄張り争い(ケンカ)も激しくなることがあります。
2. 特殊な触腕で精子を渡す
オスは「ヘクトコチルス腕」という特別な腕を使い、メスの口の下にある生殖孔にスパーミト
ファーを挿入します。
この挿入行為がアオリイカにおける交尾です。
3. メスは産卵時に精子を使用
メスは受け取った精子を体内にしばらく保持し、タイミングを見て海藻や海中の構造物に卵を
産みつけるときに受精させます。
そのため、交尾と産卵のタイミングは必ずしも同時ではありません。
■ アオリイカの交尾時期と釣果の関係
春(3月〜6月頃)はアオリイカの**繁殖期(交尾・産卵期)であり、大型の個体が岸に
寄りやすくなります。
これは、産卵場所を探すためであり、釣り人にとっては絶好の“春イカシーズン”**となります。
特に産卵床となるアマモ(海草)や沈みテトラ、海藻が繁茂するワンド内などは、メスとそれを
追うオスが集まりやすく、ヤエン釣りやエギングでの好ポイントです。
■ 釣り人向けワンポイント:交尾中のアオリイカはどう狙う?
・ペアで泳いでいるアオリイカを見つけたら、釣れるのはほとんどがオスです。
メスを守ろうとするため、警戒しながらもエギやアジに強く反応します。
・交尾後や産卵直前のメスはエサを食わないこともありますが、オスは引き続き活性が高いので、
釣果のチャンスは大。
・産卵場周辺はスレやすいため、タイミング(朝マヅメ・夕マヅメ)や仕掛けの工夫が重要です。
まとめ:交尾の生態を知れば、春イカシーズンの一歩先を読める!
アオリイカはただの獲物ではなく、海の中でしっかりとした繁殖戦略を持つ生き物です。
交尾・産卵の行動を知ることで、
「どのタイミングで接岸するのか?」
「なぜこの場所に集まるのか?」
といった“釣り場の動き”を読むヒントにもなります。
春の大型アオリイカを狙うなら、まずは交尾の仕組みと行動パターンを知ることが最強の武器になるのです。


