「イワシ(鰯)」という漢字は、「魚」+「弱」という構成から成り立っています。
これは、 イワシが他の魚と比べて弱く、傷みやすい ことを示しています。
では、なぜイワシは サンマ・サバ・アジ と比べて 鮮度が落ちるのが早い のでしょうか?
本記事では、 イワシの特徴・他の青魚との違い・鮮度劣化の原因 を詳しく解説します!
1. イワシとサンマ・サバ・アジの基本的な違いとは?
① それぞれの分類と特徴
| 魚種 | 分類 | 特徴 | 生息環境 |
|---|---|---|---|
| イワシ | ニシン目・ニシン科 | 群れで行動する小型魚。皮が柔らかく傷つきやすい | 沿岸から沖合に生息 |
| サンマ | ダツ目・サンマ科 | 細長い体と鋭い歯を持つ回遊魚 | 外洋を高速回遊 |
| サバ | スズキ目・サバ科 | 丸みを帯びた体で、運動量が多い | 沖合や外洋に生息 |
| アジ | スズキ目・アジ科 | 硬いウロコ(ゼイゴ)を持つ | 沿岸や沖合に生息 |
2. なぜイワシは鮮度劣化が早いのか?5つの理由
① 皮膚とウロコが非常に薄い
- イワシの皮膚は 非常にデリケート で、ウロコも剥がれやすい。
- サバやアジは硬いウロコ(ゼイゴ)を持ち、サンマは比較的しっかりした皮膚 を持っているが、イワシはそうではない。
- 漁獲時の衝撃や輸送時の摩擦で すぐに傷がつき、そこから雑菌が侵入 しやすい。
② 体内の脂肪含有量が多い
- イワシは EPA・DHAを豊富に含む高脂肪魚 であり、脂の酸化が速い。
- 特に夏から秋にかけて脂がのる時期は、酸化速度がさらに加速 する。
- サバやサンマも脂が多いが、イワシの方が 傷みやすい組織構造 を持つ。
③ 体が柔らかく、身割れしやすい
- イワシの筋肉組織は 水分が多く、身が柔らかい。
- 一方、アジやサバは比較的しっかりした筋肉を持っており、簡単に崩れにくい。
- 身が崩れると、細菌の繁殖が進みやすくなり、鮮度が急激に落ちる。
④ エラの血管が多く、酸化が速い
- イワシは エラの血管が密集しており、酸素と接触しやすい。
- そのため、 血が酸化しやすく、臭みが発生しやすい。
- サンマやサバも血の回りが早いが、イワシほどではない。
⑤ 自己消化が速い
- イワシの内臓には 自己消化を促進する酵素が多く含まれている。
- 死後、消化酵素の働きで 身が急速に分解 されるため、鮮度が一気に低下する。
- サンマやアジも自己消化は起こるが、イワシほど速くはない。
3. 鮮度を保つための保存方法
イワシは傷みやすいですが、適切な処理をすれば 鮮度を少しでも長く保つことが可能 です。
① 氷締め(即冷処理)を徹底する
- 漁獲後すぐに 氷水に浸けて冷却 し、酵素や細菌の活動を抑える。
- 氷を直接触れさせると 皮が傷つく ため、海水氷(氷と海水を混ぜた状態)を使うのがベスト。
② 内臓処理を早めに行う
- イワシは 内臓の自己消化が速いため、なるべく早く内臓を取り除く。
- 釣りや市場で入手したら、すぐに 頭を落として内臓を抜く と長持ちする。
③ 酢締め・干物加工で長持ちさせる
- イワシは 酢締めや干物にすることで、鮮度が落ちても美味しく食べられる。
- 酢締めは 酸が細菌の繁殖を抑え、脂の酸化を防ぐ 効果がある。
- 干物は 水分を飛ばして腐敗を防ぐ ため、保存性が高まる。
4. まとめ|イワシはなぜ鮮度が落ちやすいのか?
✅ イワシはサンマ・サバ・アジに比べて傷みやすい魚である
✅ その理由は「皮が薄い」「脂が多い」「身が柔らかい」「血の酸化が早い」「自己消化が速い」 ことにある
✅ 新鮮な状態で食べるためには、氷締め・内臓処理・酢締め・干物加工が有効
イワシは「弱い魚」と言われますが、 適切な処理をすれば美味しく食べられる貴重な青魚 です。
栄養価も高く、特に DHA・EPAが豊富 なので健康にも良い食材です!
これを知れば、イワシの魅力を最大限に楽しむことができます。
ぜひ、 新鮮なイワシを美味しく味わうコツ を実践してみてください!


