サバとイワシのどちらも鮮度が劣化すると特有の臭いが発生します。
これには共通する要因がありますが、魚の種類や脂肪分の量により、臭いの強さや特徴に違いが見られます。
以下で詳しく解説します。
1. サバとイワシの鮮度劣化時の特有の臭い
(1) サバの場合
- サバが鮮度劣化すると、「強い生臭さ」や「酸っぱいような匂い」が特徴です。
- 青魚特有の脂肪分が多いため、酸化が進むと脂肪が劣化して臭いが強くなります。
(2) イワシの場合
- イワシもサバ同様、「生臭い匂い」や「脂っぽい匂い」が鮮度劣化によって顕著になります。
- イワシはサバよりも体が小さいため、劣化が進むスピードが速く、より早く匂いが発生する傾向があります。
2. 臭いの原因
サバやイワシの鮮度劣化による臭いの原因は主に以下の3つです:
(1) トリメチルアミン(TMA)
- 発生の仕組み:
- サバやイワシの筋肉には「トリメチルアミンオキシド(TMAO)」という化合物が多く含まれています。
- 魚が死ぬと、細菌や酵素によってTMAOが「トリメチルアミン(TMA)」に分解されます。このTMAが青魚特有の生臭さを発生させます。
- 特徴:
- サバやイワシの脂肪が多い部位で特に強くなる。
- 新鮮な状態ではTMAはほとんど発生しませんが、時間の経過とともに臭いが強まります。
(2) 脂肪の酸化(酸敗臭)
- 発生の仕組み:
- サバやイワシは脂肪分が多い魚(特にDHAやEPAを多く含む)であり、酸素に触れると脂肪が酸化します。
- 酸化によって「アルデヒド」や「ケトン」などの化合物が生成され、酸っぱいような匂いや油臭さを引き起こします。
- 特徴:
- イワシは小さい分、酸化が早く進みやすい。
- サバは皮下脂肪が厚いため、酸化による臭いが広がりやすい。
(3) 細菌の繁殖
- 発生の仕組み:
- 魚の表面や内臓に付着している細菌が、死後に増殖します。
- 細菌が魚のタンパク質を分解し、「アンモニア」や「硫黄化合物」を発生させることで腐敗臭が発生します。
- 特徴:
- 内臓の処理が遅れると、特にイワシは匂いが強くなる。
3. サバとイワシの違い
| 項目 | サバ | イワシ |
|---|---|---|
| 臭いの特徴 | 酸っぱいような脂っぽい匂い | 生臭く、脂の酸化臭が強い |
| 脂肪の量 | 多い(脂肪酸が酸化しやすい) | 比較的多いがサバより早く酸化 |
| 劣化スピード | 内臓処理次第で比較的長持ちする | 小型のため劣化が早い |
| 内臓の影響 | 腐敗が進むと匂いが広がりやすい | 内臓が小さいため処理が間に合わないと臭いが急速に発生 |
4. 臭いを抑える方法
(1) 血抜き
- 青魚は血液に鉄分が多く含まれ、それが酸化して臭いの原因になります。
- 釣った直後に血抜きを行い、血液をしっかり除去することで生臭さを抑えます。
(2) 内臓処理
- 内臓は腐敗が早く、特に青魚は内臓から臭いが広がりやすいです。
- 釣り上げた直後、または市場で購入したら速やかに内臓を取り除きましょう。
(3) 冷却保存
- 魚は温度が高いと腐敗が早く進むため、氷水や冷蔵庫でしっかり冷やすことが重要です。
- 特にイワシは常温放置すると短時間で劣化が進むため、速やかな冷却が必要です。
(4) 酢や酒の利用
- 酢や酒には、酸化やトリメチルアミンの臭いを抑える効果があります。
- 調理前に酢や酒で下処理することで、臭いを大幅に軽減できます。
5. まとめ
サバもイワシも、鮮度が劣化するとトリメチルアミンや脂肪酸の酸化による特有の臭いが発生します。
ただし、イワシは体が小さい分、劣化スピードが速く、より早く匂いが目立つ傾向があります。
臭いを防ぐためのポイント
- 血抜き: 魚を釣った直後に行う。
- 内臓処理: 購入後すぐに内臓を取り除く。
- 冷却保存: 氷や冷蔵庫でしっかり冷やす。
- 調味料の利用: 酢や酒、生姜などで臭いを抑える。
これらを徹底すれば、サバもイワシも新鮮で美味しく食べることができます!


