青物魚(ブリ、カンパチ、ヒラマサなど)の飲ませ釣りでは、早合わせは禁物とされています。
これは、魚がエサをしっかりと飲み込む時間を与えないと、針が口に掛からずバラしてしまう
可能性が高いためです。
以下、具体的な理由を詳しく解説します。
1. 青物の捕食行動の特性
- エサを一気に飲み込むわけではない 青物はエサを捕食する際、まず勢いよく口に含んでから飲み込もうとします。
- 最初はエサを軽く咥えるだけで、口の奥まで飲み込んでいない状態が多いです。
- 特に大型の青物は慎重に動くことが多く、飲み込むまでに数秒かかる場合があります。
- エサを咥えた状態で泳ぐ 捕食後、エサを咥えたまま走り出すことがあります。
このタイミングで合わせると、針が魚の口にしっかり掛からないことがあります。
2. 早合わせによる問題点
- 針が口の外に掛かる 魚がエサを飲み込む前に合わせてしまうと、針が口の外側や唇付近に引っ掛かりやすく、バラしやすくなります。
- 魚に違和感を与える 早く合わせることで、針の動きやエサの異変に魚が気付き、エサを吐き出してしまうことがあります。
- エサが無駄になる 早合わせで掛からなかった場合、エサだけ取られてしまい、再度魚を掛けるチャンスが失われます。
3. 正しいタイミングでの合わせ方
(1) 魚がエサをしっかり飲み込むまで待つ
- 魚がエサを飲み込むのには数秒~十数秒かかる場合があります。
- 特に大型魚ほど慎重に捕食するため、ウキが完全に沈む、もしくはラインが引き込まれるのを待つことが重要です。
(2) 走り出したら合わせる
- エサを飲み込んだ後、魚が走り出す(強い引きが伝わる)タイミングが合わせ時です。
このとき、魚はエサを飲み込み、口の奥に針が掛かる準備ができています。
(3) サオ先に注意
- サオ先やラインの動きをよく観察します。
一定の引きが続いたタイミングで、強く合わせを入れるのが成功のコツです。
4. 早合わせを防ぐためのポイント
- 焦らず待つこと 魚の引きが強まるまで待つのが鉄則です。
特に青物釣りでは、「ウキが沈んだ瞬間に合わせる」のではなく、十分に引き込むのを待つ心構えが重要です。 - ラインをフリーにする 魚がエサを咥えた後に違和感を覚えないよう、ラインをフリー(ドラグを緩める、またはスプールをフリーにする)にして自然に泳がせます。
- ドラグの調整 最初の走りを抑え込むためにドラグを緩めておくと、魚にエサを飲み込ませる時間が確保できます。
5. 飲ませ釣りの成功に向けたアドバイス
- 「待つこと」が青物釣りの成功のカギです。
- 魚の動きをよく観察し、焦らずにタイミングを計りましょう。
- エサを飲み込んだ後は、しっかり合わせて口の奥に針を掛けることを意識してください。
まとめ
青物の飲ませ釣りで早合わせが禁物なのは、魚がエサをしっかり飲み込む時間を確保する必要があるからです。
焦らず、魚の動きを観察してから適切なタイミングで合わせを入れることで、釣果が大きく向上します。
じっくり待つ楽しさも飲ませ釣りの魅力なので、心に余裕を持って挑戦してみてください!