魚はラインが切れたときは、口に刺さった針を抜くことができる、という説が釣り人に言い伝えられているが、実際はどうか?

魚がラインが切れて口に針が残った場合、自力で針を抜くことができるかどうかについては、状況や針の刺さり方、魚の種類によって異なります。以下にその可能性と現実を分けて説明します。


1. 魚が自力で針を抜ける場合

魚が針を抜く可能性があるケースは、以下のような条件が揃った場合です:

(1) 針の刺さり方が浅い場合

  • 針が口の表面に浅く刺さっている場合、魚が餌を捕食したり、岩や砂地に擦り付ける行動をすることで、針が自然に外れることがあります。
  • 口の中や外側の柔らかい組織は再生力が高く、外れた後も短期間で回復する可能性があります。

(2) 針の形状がシンプルな場合

  • バーブ(返し)が小さい針やバーブレスフック(返しがない針)を使っている場合、自然に外れる可能性が高くなります。

2. 魚が針を抜けない場合

多くの場合、魚は針を自力で完全に抜くことが難しいです。以下がその理由です:

(1) 針が深く刺さっている場合

  • 針が口や喉の深い部分に刺さった場合、魚が体を動かしても針が外れることはほとんどありません。むしろさらに奥に刺さることもあります。

(2) バーブ(返し)がある針の場合

  • バーブ付きの針は、抜けにくい構造になっているため、魚が針を完全に外すのは難しいです。

(3) 場所による影響

  • 針が硬い部分(骨や硬い歯など)に刺さった場合、魚が針を動かすことすら困難になります。

3. 針が残った場合の魚への影響

針が残った場合、魚への影響は以下のように分かれます。

(1) 軽度の場合

  • 口や唇に針が浅く刺さっている場合、魚はそのまま捕食を続け、針が自然に抜けるか、針が刺さったままでも成長し続けることがあります。
  • 一部の研究では、針が酸化して徐々に劣化し、体から外れることがあるとされています(特に鉄製の針)。

(2) 重度の場合

  • 喉やエラ付近に深く刺さった場合、餌を捕食できなくなる可能性があります。
  • 傷が化膿したり感染症を引き起こすこともあり、最悪の場合、死に至る可能性があります。

4. 実際の観察例と研究

  • 自然に針が外れる例:
    • 一部の魚は、口の中の行動(餌を捕食する際の動きや、岩や底質に擦り付ける動作)によって針を外したという観察結果があります。
    • 特にバーブレスフックを使用した場合は、針が自然に抜ける確率が高いです。
  • 針が残ったままの魚の生存例:
    • 釣り場で再び釣り上げられた魚の中には、口に古い針が刺さったままの個体もいます。これらの魚は、針が残っていても生存できている例と言えます。
  • 針が体内で排出される例:
    • 消化器官内に飲み込んだ針がある場合、魚は体内で異物を徐々に排出する能力を持っています。胃酸や組織の動きで針が分解されたり、排泄物とともに排出される場合があります。

5. 釣り人が取るべき行動

  • バーブレスフックの使用:
    • バーブレスフックを使用すると、魚が自力で針を外す可能性が高くなり、キャッチアンドリリースにも優しい選択です。
  • 針を外す際の慎重さ:
    • 魚を釣り上げた際には、できるだけ丁寧に針を外し、魚にダメージを与えないようにします。
  • 切れた場合のライン回収:
    • ラインが切れた場合、できるだけラインや仕掛けを回収し、環境や魚への影響を最小限に抑える努力が必要です。

まとめ

魚がラインが切れたときに口に残った針を自力で抜くことは、浅い刺さり方やバーブレスフックであれば可能ですが、深く刺さったりバーブ付きの針の場合は非常に難しいです。

針が残った場合でも、魚は一定の再生力や異物排出能力を持っていますが、釣り人としては針を外す工夫や環境への配慮を心がけることが重要です。

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