アオリイカの寿命は1年と言われています。
同じ時期に産卵をして成長していくので、シーズンごとに釣れる大きさが決まっています。
生態を理解しておけば、使うべきエギの号数や、ヤエンのサイズを理解できるかと思います。
季節ごとのアオリイカの生態
秋イカ
新子(しんこ)と呼ばれるサイズが釣れます。
大体200g~500g。 200g以下の個体もいますが、将来の為にリリースしてあげて下さい。
沢山食べて大きくならないといけないので、貪欲にエサを捕食します。
アタリが多く数釣りが楽しめるのは、このため。
成長がとても早いのが特徴で、一潮(潮周りが一周する約半月)ごとに一回り大きくなります。
これらは、春の産卵から孵化して成長したイカ達です。
新子は㌔オーバーのものより、柔らかくコクとうまみが強いのが特徴。
水温が20度を切る9月~11月までが、秋イカシーズンと言えるでしょう。
まとまった小魚が溜まりやすい漁港がオススメ。
みなべ町周辺は、足場のいい漁港が多いので人気のエリア。
秋に販売の活アジは15㎝前後と小ぶりです。
ターゲットのイカも小さいのでちょうどいいサイズです。
アジの状態は悪くないのですが、海水温が高い為、弱りやすいです。
当店の水槽では、アジが過ごしやすい20度前後に冷却を入れています。
エギングなら2.5号~3号がオススメです。
オススメの釣り場
冬イカ
12月~1月頃に釣れるアオリイカ。
海水温が18度前後に落ち込むので、比較的海水温が高い白浜町~串本町がオススメです。
冬は北西風の日が多いので、釣り場も白浜町以南がオススメです。
サイズは700g~1200g位がよく釣れます。
成長して警戒心が高まるので、秋よりは釣りにくくなります。
活アジのサイズも16~17㎝前後です。
海水温も下がるので、弱りにくい良質なアジになります。
注意点はアジバケツに入れるアジの量です。
酸欠にはどうしても勝てないので、ゆとりをもって大き目のバケツが好ましいです。
ヤエンならLサイズ、エギングは3号~3.5号を使いましょう。
オススメの釣り場
早春イカ
2月から3月頃。
海水温は低いですが、成長して1.5㎏から2㎏位になっています。
産卵を意識して、北上が始まります。
白浜町~すさみ町周辺が多いです。
このころから藻が増え始めてきます。
釣りをする上では鬱陶しい存在ですが、実はアオリイカの産卵場所となります。
藻の対策が、アオリイカ攻略のカギともいえるでしょう。
ヤエン釣りの上級者はアジの泳ぐ位置をコントロールして、藻を躱してアタリを誘います。
イカが乗った後は、なるべく藻に突っ込まれないように竿で誘導します。
釣るのは難しいですが、実力が試されるのでゲーム性があって楽しい。という釣り人も多いです。
初心者さんでもオススメなのは、アオリイカのウキ釣り。
多少強引なやり取りでも対応できるので、藻の周辺を狙いやすいです。
ウキ釣りの方法は、こちらの記事を参考までに。
オススメの釣り場
春イカ
4月~6月。
魅力は何といっても大型のイカが釣れるところ。
南紀和歌山地方は、全国的に海水温が高いので3㎏級は珍しくありません。
幻の4㎏級も夢ではないフィールドです。
イカ釣り師にとっては、クライマックスともいえるシーズンになります。
水温も22度前後になり、産卵ポイントの藻もピークに成長しています。
北上したアオリイカのほとんどは、みなべ町周辺で最期を迎えます。
1年間生き延びてきたアオリイカは本当に神経質で賢いです。
アジに喰いつけば、強烈なパワーで藻に突っ込み、釣られるのを回避します。
エギングも、疑似餌なので見切られる確率がグンと上がります。
活アジで藻場に強い・・となればウキ釣り。
春はウキ釣りが一番です。
活アジは20cm前後と大きめの物を販売します。
水温の上昇と、環境の変化が苦手な大きいアジのダブルパンチなので、弱りやすいシーズンとなります。
大き目のバケツはもちろん、保冷剤で水温が上がらないようにするなどの工夫が必要です。
当店ではこれらを理解したうえで購入。とさせて頂いているので、クレームは受け付けていません。
オススメの釣り場
天候による釣りやすさ
快晴
日差しが強い日中は、身を潜めにくいので深場に移動してしまいます。
逆に言えば、昼間は活発に捕食を行わない為、夕方~夜通し~朝方は活性が高いです。
曇り
日差しの弱いローライトという状況。
日中でも身を潜めやすいので、快晴よりアタリが多いです。
アオリイカを釣るうえで最高の天気と言えます。
雨
多少の雨なら曇りと状況は変わりませんが、本降りや雨が続いていると活性が下がります。
イカは、極端に水潮を嫌います。
雨で真水が増えてくると一気にやる気がなくなり、塩分濃度の安定した深場に移動してしまいます。
狙うならこんな場所!
湾入(秋~春)
魚やイカの出入り口になります。
船も良く通るので、底の砂地がえぐれて身を潜めやすかったりします。
潮通しもいいので狙い目のポイント。
堤防の足元(秋)
波止際はプランクトンが集まりやすく、小魚が多いです。
エサが豊富なので、アオリイカも集まりやすいポイント。
磯際(秋)
磯際は波がぶつかる場所で、多くの酸素が取り込まれる場所です。
小さな魚が生息しやすいので、アオリイカも集まってきます。
また、磯際に小魚を追い込めることで、逃げられにくく、捕食も行いやすいです。
藻場(春)
春ごろから出現する藻。
釣り人にとっては厄介ですが、アオリイカの産卵場所となります。
大型のイカが固まる場所ですので、必ず狙っておきたいポイント。
テトラポッド(秋)
身を隠しやすい消波ブロック周りも狙い目。
外敵に襲われにくく、エサを捕まえるために潜んでいます。
沈み根(秋~春)
シモリは一級のアオリイカポイント。
・プランクトンが舞いやすく小魚も多い。
・アオリイカも姿を隠しやすい。
・目に見えにくく、釣り人全員が攻めるわけではないので、比較的スレにくい。
よく行く釣り場に、干潮の明るい時間帯に見に行くと良いでしょう。
シモリが確認できると思います。
エギでもヤエンでも、その周辺を攻めると釣果に繋がります。
南紀和歌山地方というフィールド
日本海側では、真冬になると北西の寒波を真正面から受けます。
そのため海水温が大きく下がり、魚の生命感が全くないそうです。
また、大雪でそもそも釣りにならない。というのが現状だそうです。
南紀和歌山地方は、年間を通して海水温が高めです。
そのため、エサとなる小魚が多く、魚やイカも大型化する傾向にあります。
真冬でも雪が降りにくく、海水温も極端に下がったりしない為、安定して釣果を上げやすいフィールドと言えるでしょう。
奈良や京都からでも、週末になると足繫く通う釣り人が多いのも納得ですね。
釣太郎では、現地の情報をリアルタイムで更新しています。
あなたの釣りに役立つものも多いと思うので、参考にして下さい。