夜釣りでライトを使うと、魚が寄ってくることもあれば、逆に一気に散ることもあります。
この違いは、単純に「明るい所が好きか嫌いか」ではなく、魚のエサの取り方、目の性質、
夜の警戒心、そしてその場で捕食する側か、捕食される側かでほぼ決まります。
まず、ライトに集まりやすい魚は、プランクトンや小魚を追う回遊魚系です。
光が当たると小さな生き物が集まりやすくなり、その周りにイワシ、サバ、サヨリ、アジ類、さらにイカなどが寄る流れが起きます。
水産研究機関の資料でも、サンマやサバには光に集まる性質があるとされ、集魚灯はまさにこの性質を利用しています。
一方で、逃げやすい魚は、浅場の警戒心が強い魚や、暗さを利用して行動する魚です。
夜行性魚は暗闇に適応した目を持つ一方、急な強い光には敏感で、夜間観察でさえライトを避けるため工夫が必要だとする研究もあります。
つまり、夜の海ではライトが便利道具である反面、魚にとっては「異常な刺激」になりやすいのです。
さらに重要なのは、ライトが小魚だけでなく、その小魚を狙うフィッシュイーターまで呼ぶことです。
NOAAの研究では、夜間の人工光が獲物と捕食魚の両方を集め、捕食効率を高める可能性が示されています。
つまり、ライト周りが騒がしくなるのは、単に魚が増えたのではなく、食う側・食われる側が同時に集まっているからです。
釣り人目線で言えば、海面を広く照らし続けるライトはマイナスになりやすく、足元作業だけ最小限に照らす使い方の方が無難です。
常夜灯周りで釣れる魚がいる一方、真っ暗な磯や堤防では、ヘッドライトを何度も海面に当てるだけで警戒されることがあります。
特にメバル、根魚、チヌ、大型アオリイカのような警戒心の強い相手ほど、その差が出やすいです。
これは学術論文のような魚種別一律結論ではなく、光が夜間行動を変え、魚の分布や捕食関係を変えるという研究知見からも十分説明できます。
まとめ
夜釣りのライトで集まる魚は、
光の先にあるエサを追う魚です。
逃げる魚は、
暗さそのものを武器にしている魚、
または急な光を危険と感じる警戒心の強い魚です。
だから夜釣りでは、
「明るくすれば釣れる」ではなく、
必要な時だけ照らし、海面はむやみに照らさない。
これが結局いちばん釣果につながります。

