釣った魚をそのままスカリへ。
「活きている=新鮮」
そう思っていませんか。
確かに活魚は魅力的です。
しかし条件を間違えると、
逆に身質が落ちる可能性があります。
キーワードは「疲労」と「乳酸」です。
魚は泳ぎ続けるとどうなるのか
魚は釣られた瞬間から強烈なストレス状態に入ります。
暴れる。
逃げようとする。
酸素消費が急増する。
この状態でスカリの中に入れられるとどうなるか。
逃げ場がない。
水流もある。
他の魚と接触する。
結果、泳ぎ続けることになります。
乳酸が蓄積すると何が起きるか
魚の筋肉も人間と同じです。
無酸素運動が続くと乳酸が発生します。
乳酸が増えると。
・筋肉が硬直しやすい
・ATP消費が加速
・死後硬直が早まる
・身が締まり過ぎる
これが「身焼け」や「パサつき」の原因になることがあります。
特に南紀のように水温が高めの海域では、
代謝が活発な分、影響が出やすい。
スカリが悪いわけではない
誤解してはいけません。
短時間なら問題は少ない。
冬場で低水温なら影響も小さい。
問題は。
・高水温期
・魚を密集させる
・数時間放置
・帰宅まで長時間移動
この組み合わせです。
特にグレ、チヌ、青物は差が出やすい。
アジも疲労に弱い魚種です。
活締めとの決定的な違い
活締めは。
・脳を落とす
・血を抜く
・暴れさせない
つまり乳酸を増やさない処理。
対してスカリは、
泳がせ続ける可能性がある。
この差が味に出ます。
一番美味しく食べる方法
結論はシンプルです。
釣れたら早めに締める。
血を抜く。
素早く冷却する。
特に気温が上がる春以降は鉄則。
スカリは「一時保管」。
保存方法ではありません。
まとめ
魚がスカリの中で長時間泳ぎ続けると、
疲労とストレスで乳酸が蓄積し、
身質が落ちる可能性があります。
活きている=最高の鮮度とは限らない。
美味しさは、
釣った後の処理で決まる。
釣りは釣った瞬間がゴールではない。
食卓までが勝負です。

