冬から春にかけての磯釣りで、海面がザワザワと波立ったり、真っ黒な塊が見えたりすることがあります。
それが釣り師を熱狂させる「湧きグレ」や「浮きグレ」の正体です。
今回は、フカセ釣り入門者の方に向けて、この特殊な状況の攻略法を詳しく解説します。
湧きグレ・浮きグレの正体
**「湧きグレ」**とは、メジナ(グレ)が何百、何千という大群で海面近くまで浮上し、背びれを出しながら泳いでいる状態を指します。
まるで海面が沸騰しているように見えることからその名がつきました。
一方、**「浮きグレ」**は、そこまで激しく動かずとも、中層から表層にかけてボーッと浮いている群れのことです。
どちらも産卵を控えた時期によく見られる現象で、南紀エリアでも冬の風物詩となっています。
なぜ目の前にいるのに釣れないのか?
「あんなにたくさんいるなら簡単に釣れるだろう」
そう思って仕掛けを放り込んでも、見向きもされないのがこの釣りの難しいところであり、面白いところです。
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捕食モードではない: 産卵前の移動中や休息中であることが多く、エサを追う気が薄い。
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警戒心がMAX: 水面近くにいるため、鳥などの外敵を警戒しており、仕掛けの着水音や糸の影に非常に敏感です。
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サシエを見切る: 撒きエサとサシエの同調が少しでもズレると、すぐに見切られてしまいます。
湧きグレ・浮きグレを攻略する3つのコツ
厳しい状況ですが、以下のポイントを意識すればヒットの確率は格段に上がります。
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遠投と静かなアプローチ 群れのど真ん中に仕掛けを放り込むのは厳禁です。 群れの進行方向の少し先に投げ、静かに仕掛けを群れの中に導くのが鉄則。 着水音を抑えるため、なるべく抵抗の少ない円錐ウキを選びましょう。
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仕掛けは「軽く・細く」 グレがエサをくわえた時の違和感を最小限にするため、なるべく軽い仕掛け(0号や00号のウキ)を使います。 ハリスも普段よりワンランク細くし、ハリも小針にして、自然にエサが漂うように調整してください。
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撒きエサの打ち方 群れに直接かけるのではなく、群れを足止めするようにパラパラと薄く、広く打つのがコツです。 グレの意識を「エサ」に向けさせることができれば、突然スイッチが入って食い出すことがあります。
釣太郎からのアドバイス
湧きグレが見えた時は、焦って闇雲に投げるのが一番の失敗の元です。
まずは群れの動きをじっくり観察し、どの方向に進もうとしているのかを見極めてください。
一匹掛けることができれば、そこから連発することもあります。
冬の磯は寒さが厳しいですが、この「黒い塊」を攻略した時の喜びは格段です。
万全の防寒対策をして、南紀の海へ出かけましょう。

