「痛っ!」
楽しいはずの魚料理が、一瞬で悲鳴に変わる瞬間。
包丁で指を切ってしまう事故は、初心者だけでなく、慣れてきた頃にも起こります。
でも、よく思い出してください。
あなたが切ったのは、包丁を持っている右手ですか?
それとも、魚を押さえている左手ですか?
答えは、ほぼ100%**「左手」**のはずです。
今回は、魚さばきにおける怪我のメカニズムと、絶対に指を切らないための「鉄の掟」について解説します。
これを読めば、絆創膏とは無縁の「安全な料理人」になれますよ。
怪我の原因はたった一つ。「滑った先に手があるから」
なぜ、指を切ってしまうのか。
それは、魚の骨や皮といった「硬いもの」を切ろうとして、包丁にグッと力を入れた瞬間に起こります。
硬いものに弾かれた包丁は、勢いよく滑ります(走ります)。
その「滑った勢いのまま進んだルート」に、たまたま左手がある。
これが、流血事故の全貌です。
逆に言えば、**「包丁が進むルート上に左手を置かない」**だけで、物理的に怪我はしなくなるのです。
プロが守る鉄則「刃線(はせん)上に指を置かない」
「刃線(はせん)」とは、包丁の刃が向いている延長線のことです。
射撃で言えば「射線」と同じです。
銃口の前に立ったら危ないのと同じで、包丁の刃の進行方向に指を置くのは自殺行為です。
初心者のうちは、魚をしっかり押さえようとするあまり、無意識にこれから包丁を入れる場所(未来の刃線)を左手で掴んでしまいがちです。
これでは、滑ったら即アウトです。
【正しい左手の位置】
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包丁の「背中側(ミネ側)」を押さえる。
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包丁よりも「手前(自分側)」を押さえる。
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包丁を動かす方向と、左腕をクロスさせない。
常に「このまま包丁が1メートル滑っても、誰にも当たらないか?」を確認してから力を入れてください。
滑る原因「ヌメリ」を物理的に封じる
そもそも、包丁が滑らなければ怪我のリスクは激減します。
しかし、魚はヌルヌルしているのが当たり前。
素手で押さえようとするのが間違いなんです。
1.軍手や布を使う プロは必ずと言っていいほど、軍手をするか、タオルの上から魚を押さえます。 これだけで摩擦力が上がり、弱い力でもガッチリ魚が止まります。
2.キッチンペーパーを貼る 魚の表面にキッチンペーパーを一枚貼り付け、その上から押さえるのも効果的です。 滑らなければ、余計な力を入れずに済み、包丁コントロールも安定します。
まとめ:ビビりな人ほど料理上手
「自分は不器用だから怖い」
その恐怖心こそが、最大の武器です。
「ここで滑ったら指に当たるかも」と想像できる人は、自然と安全な位置に手を置くようになります。
一番危ないのは、「慣れてきて油断した時」です。
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左手は常に安全地帯へ。
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刃の進行方向は立ち入り禁止。
このルールを体に染み込ませて、南紀の美味しい魚を安全に味わい尽くしましょう。
釣太郎では、初心者の方でも安全に使える道具選びから、持ち込み魚のさばき方アドバイスまで、全力でサポートしています。
怪我なく、美味しく、これぞ釣り人の特権ですね。

