魚料理の下処理でよく登場する「湯通し」と「霜降り」。
似ているようで、実は目的も使い方もまったく違う技法です。
この記事では、 魚料理における湯通しと霜降りの違い・目的・使い分け方を、 科学的・調理技術的に徹底解説します。
🐟 結論:湯通しは「広義の熱湯処理」、霜降りは「臭み除去と食感調整の技法」
| 項目 | 湯通し | 霜降り |
|---|---|---|
| 主な目的 | アク抜き・油抜き・臭み軽減 | 魚の臭み除去・皮の軟化・殺菌 |
| 対象食材 | 野菜・油揚げ・こんにゃくなど | 魚(タイ・ハモ・ブリなど)・肉類 |
| 加熱方法 | 熱湯にくぐらせる・かける | 熱湯をかける or くぐらせて冷水で締める |
| 加熱時間 | 数秒〜数十秒 | 数秒(表面が白くなる程度) |
| 加熱後処理 | そのまま or 冷水 | 必ず冷水で締める |
※霜降りは湯通しの一種ですが、魚料理では別技法として扱われることが多いです。
🔥 湯通しとは?|広義の熱湯処理
● 目的
- 野菜のアク抜き(ほうれん草など)
- 油揚げの油抜き
- こんにゃくの臭み取り
- 色止め・食感調整
● 魚料理での使い方
- 魚の皮を剥きやすくする
- 魚の表面のぬめりを取る
- 魚の臭みを軽減する(軽度)
● 特徴
- 加熱後に冷水に取らない場合もある
- 魚以外にも幅広く使える技法
❄️ 霜降りとは?|魚の臭み除去と食感調整の技法
● 目的
- 魚の臭み(トリメチルアミン)を除去
- 血合い・ぬめり・脂を洗い流す
- 表面を殺菌し、皮を柔らかくする
- 食感を引き締める
● 手順
- 魚の切り身やアラに熱湯をかける(またはくぐらせる)
- 表面が白くなったらすぐに冷水で締める
- 血合いや汚れを指でこすって落とす
- キッチンペーパーで水気を拭き取る
● 特徴
- 表面だけを加熱し、内部は生のまま
- 魚料理(煮付け・鍋・刺身)で多用される
🧪 科学でわかる「霜降りの効果」
| 成分 | 霜降りの効果 |
|---|---|
| トリメチルアミン | 揮発性 → 熱で分解・蒸散 |
| 血液・脂 | 熱で凝固 → 洗い流しやすくなる |
| ぬめり | 表面のタンパク質変性 →除去しやすくなる |
霜降りは、魚の臭み成分を物理的・化学的に除去する技法です。
✅ 使い分けのポイント
| 目的 | 選ぶ技法 |
|---|---|
| 野菜のアク抜き | 湯通し |
| 魚の臭み除去 | 霜降り |
| 魚の皮を剥きやすくする | 湯通し(軽め) |
| 魚の煮付け前の下処理 | 霜降り |
| 魚の刺身の皮目処理 | 湯引き(霜降りと同義) |
✍️ まとめ:魚料理では「霜降り」が臭み除去の決め手
湯通しと霜降りは似て非なる技法。
魚料理では、霜降りこそが臭みを取る最も効果的な下処理です。
正しく使い分けることで、 魚の旨味を最大限に引き出すことができます。

