はじめに:高い包丁よりも大切なこと
「釣った魚を美味しく食べたいけれど、専用の柳刃包丁を持っていない」
「家にある普通の包丁で切ると、身がボロボロになってしまう」
そんな悩みをお持ちではありませんか?
実は、刺身を美味しく切るために最も重要なのは、高価な道具ではありません。
それは**「包丁の切れ味」と「刃の動かし方」**です。
普段使いの三徳包丁(万能包丁)でも、正しい使い方をすれば、角が立った美しい刺身は作れます。
今回は、誰でも今日からできる「家庭用包丁での刺身テクニック」を伝授します。
ステップ1:切る前の「2つの準備」
技術の前に、失敗しないための環境作りが9割です。
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包丁を研ぐ(簡易シャープナーでもOK) 刺身の味は、断面の滑らかさで決まります。 切れ味の悪い包丁で細胞を押し潰すと、旨味や水分が逃げて生臭くなります。 調理の直前に、簡易シャープナーで数回研ぐだけでも仕上がりは激変します。
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魚も包丁も「冷やす」 魚の脂は手の温度ですぐに溶け出し、身が緩くなります。 切る直前まで魚は冷蔵庫へ。 さらに、包丁自体も氷水で冷やしておくと、脂が刃にまとわりつくのを防げます。
ステップ2:基本中の基本「引き切り」をマスターする
野菜を切る時は、上から下へ「トントン」と押し切りますが、刺身は逆です。
「刃の根元から切っ先までを使って、手前に引く」**のが鉄則です。
これを「引き切り」と呼びます。
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刃の根元を当てる 魚の身に対して、包丁の根元(アゴに近い部分)を軽く当てます。
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一回で引き切る のこぎりのようにギコギコと往復させてはいけません。 スーッと手前に長く引き、一度の動作で切り離します。
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力はいらない 包丁の重さを利用して、撫でるように引くだけで切れます。 三徳包丁は柳刃より刃渡りが短いので、大きく引く意識を持つことが大切です。
ステップ3:魚種に合わせた「切り方」の使い分け
魚の肉質によって、切り方を変えるのが美味しく食べるコツです。 代表的な2つの技法を覚えましょう。
1. 平造り(ひらづくり)
最も一般的な切り方です。 マグロ、ブリ、カツオなど、身が柔らかく厚みのある魚に適しています。
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やり方: 包丁をまな板に対して垂直(または少し右に傾ける)に立てます。 約1cm前後の厚さで、真っ直ぐに引き切ります。 ボリューム感ともっちりした食感が楽しめます。
2. 削ぎ切り(そぎぎり)
タイ、ヒラメ、グレなどの白身魚や、身が硬い魚に適しています。
断面を広くすることで、ポン酢や醤油が絡みやすくなります。
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やり方: 柵(サク)の左側から、包丁を大きく寝かせて薄く削ぐように切ります。 包丁を45度くらいに傾け、薄く引くのがポイントです。 薄くても断面が広いので、旨味を強く感じられます。
ステップ4:プロっぽく見せる「盛り付け」の魔法
切った刺身をそのまま皿に並べるだけでは、平べったく見えてしまいます。
美味しそうに見せるキーワードは**「高さを出す」**ことです。
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奥を高く、手前を低く 大根のツマや大葉を使って、皿の奥側に土台を作ります。 そこに刺身を立てかけるように盛り付けると、立体感が生まれます。
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色味を足す 白身魚ばかりだと地味になりがちです。 大葉の緑、レモンの黄色、紅葉おろしの赤など、3色を加えるだけで食卓が華やぎます。 釣太郎で販売している海藻サラダなどを添えるのもおすすめです。
まとめ
高い柳刃包丁がなくても、「よく研いだ三徳包丁」と「引き切り」の技術があれば、釣った魚は
極上のご馳走に変わります。
大切なのは、**「ノコギリのように動かさない」**こと。
これさえ守れば、繊維が潰れず、魚本来の旨味が口いっぱいに広がります。
釣太郎みなべ店では、釣った魚を美味しく持ち帰るためのクーラー用品や、調理に便利な
キッチンバサミなども取り扱っています。
せっかくの釣果、最後までこだわり抜いて美味しくいただきましょう。
もし包丁の切れ味が戻らない時は、簡易的な砥石も置いていますのでスタッフまでご相談ください。

