【釣りエサの謎】なぜ「南極産」のオキアミばかりなのか?日本産や他地域のエサが勝てない決定的理由

フカセ釣りやカゴ釣りで使う「オキアミブロック」。

そのパッケージには必ずと言っていいほど「南極産」の文字があります。

わざわざ地球の最果て、南極から船で運んでくるには相当なコストがかかっているはずです。

日本近海や、他の海でもオキアミは獲れないのでしょうか?

実は、オキアミの仲間は世界中に生息しています。

それでもなお、私たちが「南極産」を使い続けるのには、釣りエサとして代用が効かない

「絶対的な理由」があるのです。

理由1:針に刺せる「奇跡のサイズ」は南極だけ

最大の理由は、その**「大きさ」**です。

  • 南極オキアミ(ナンキョクオキアミ): 体長は約4cm〜6cm。 これは、グレ針やチヌ針に刺すのに「あつらえたようにピッタリなサイズ」です。 これほど大型に育つオキアミ類は、栄養豊富な南極海にしか生息していません。

  • 日本近海のオキアミ(ツノナシオキアミなど): 三陸沖などで獲れるオキアミは「イサダ」とも呼ばれますが、体長は1cm〜2cm程度です。 サビキ釣りのアミエビよりは大きいですが、針に刺して大物を狙うには小さすぎます。 そのため、佃煮などの食用や、養殖魚の餌、あるいは粉末加工されて配合エサの材料になるのが一般的です。

つまり、「針に刺せるサイズのオキアミ」は、事実上、南極にしかいないのです。

理由2:遠投に耐える「殻の硬さ」と「身持ち」

サイズだけでなく、**「質」**も別格です。

極寒の南極海で育つオキアミは、厳しい環境に耐えるためか、殻がしっかりとしています。

この「適度な殻の硬さ」が、釣りにおいては非常に重要です。

キャスト(遠投)した時の衝撃で身切れせず、海中でエサ取り(小魚)につつかれても、ある程度耐えてくれます。

他の地域の小型オキアミやアミ類は、身が柔らかすぎて、針に刺してもすぐに外れてしまうのです。

「しっかり針に残って、魚の口まで届く」。

この当たり前の機能を満たせるのは、南極オキアミだけなのです。

理由3:圧倒的な「資源量」と供給の安定

南極オキアミは、地球上の単一種の生物としては最大級のバイオマス(総重量)を誇ると言われています。

その量は数億トンとも推定され、クジラが食べ、人間が漁獲しても尽きないほどの莫大な資源量があります。

この圧倒的な量があるからこそ、 「3kgのブロックにして、安価で大量に供給する」 というビジネスモデルが成り立ちます。

もし他の地域のオキアミを使おうとしても、これほど安定して大量に確保することは不可能です。

日本産が使われるケースもある?

では、日本産や他地域のオキアミは釣りには無縁なのでしょうか? 実は、形を変えて活躍しています。

  • 加工用・集魚剤の原料として: 三陸産のイサダなどは、乾燥させたり粉末にしたりして、集魚材(配合エサ)の中に「集魚成分」として混ぜられています。

  • 疑似餌(ワーム)のフレーバーとして: ワームに練り込まれている「エビ・オキアミフレーバー」の原料として使われることもあります。

「刺し餌(メインディッシュ)」にはなれませんが、「スパイス」として日本の釣りを支えているのです。

まとめ:南極オキアミは「奇跡のエサ」

私たちが普段何気なく溶かして撒いているオキアミブロック。

それは、 「針に刺さるサイズ」 「遠投できる硬さ」 「魚が狂う旨味」 これら全てを兼ね備えた、

まさに自然が生んだ奇跡のエサです。

代替品が存在しないからこそ、はるばる南極から運んでくる価値があるのです。

今度オキアミを針に刺す時は、遠い南極の海に思いを馳せてみてはいかがでしょうか?

もしかすると、いつもより丁寧にエサ付けができて、釣果が上がるかもしれません。

 

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