「釣れた!赤い魚だ、カサゴかな?」 堤防や磯、船釣りでよく見かける赤い根魚。
しかし、その中には絶対に素手で触ってはいけない危険な魚が混ざっていることがあります。
それが「オニカサゴ」です。
今回は、提供いただいた写真を元に、お馴染みのターゲット「カサゴ(ガシラ)」と、
取り扱い注意の「オニカサゴ」の決定的な違い、見分け方、そして釣り人として知っておくべき
対処法を解説します。
1. 写真で一目瞭然!カサゴとオニカサゴの見分け方
まずはいただいた写真を見比べてみましょう。
上が「カサゴ」、下が「オニカサゴ(またはその仲間)」の特徴をよく表しています。
カサゴ(写真上)
関西では「ガシラ」、九州では「アラカブ」とも呼ばれる親しみ深い魚です。
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見た目: 全体的に丸みを帯びており、オニカサゴに比べると表面がツルッとした印象です。
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顔つき: 目が大きく、愛嬌のある顔をしています。
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特徴: ゴツゴツしていますが、顔周りにヒラヒラした突起(皮弁)はあまり目立ちません。
オニカサゴ(写真下)
こちらは取り扱いに注意が必要です。
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見た目: カサゴよりも圧倒的にゴツゴツしており、厳つい(いかつい)印象を受けます。岩のような質感です。
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顔つき: 受け口で、顔中がトゲトゲしています。
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最大の特徴: 顔や顎の下に、藻のようなヒラヒラした突起(皮弁) が多数あります。これが「鬼」の髭のように見えるのが特徴です。
【見分けのポイント】 顔周りに「ヒラヒラ(ヒゲのようなもの)」がいっぱい付いていて、全体的に岩のようにゴツゴツしていたらオニカサゴの可能性大!
2. 最大の違いは「毒」の有無!絶対に知っておくべきこと
釣り人にとって最も重要な違いは、毒があるかどうかです。
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カサゴ: ヒレのトゲは鋭く、刺されれば当然痛いですが、毒はありません。
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オニカサゴ: 猛毒があります。
オニカサゴの毒がある場所
背ビレ、腹ビレ、尻ビレの鋭いトゲに強力な毒を持っています。
刺されると激痛が走り、患部が大きく腫れ上がり、数時間〜数日間痛みが続くこともあります。
重症化すると呼吸困難を引き起こすケースもあるため、絶対に油断してはいけません。
もし釣れたら?
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素手で触らない: 必ずフィッシュグリップやメゴチバサミを使用してください。
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トゲをカットする: クーラーボックスに入れる前に、キッチンバサミで背ビレ、腹ビレ、尻ビレのトゲを根元からカットしてしまうのが最も安全です。
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※トゲを切った後でも、切り落としたトゲ自体に毒が残っているため、捨て場所にも注意しましょう。
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3. 生態と生息域の違い
同じ「カサゴの仲間」でも、普段生活している場所が少し異なります。
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カサゴ(ガシラ)
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場所: 堤防の際(キワ)、テトラポッドの隙間、浅い岩礁帯など、岸から近い場所に多く生息します。
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釣り方: 穴釣り、ブラクリ、ルアー(ガシリング)などで手軽に狙えます。
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オニカサゴ
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場所: カサゴよりもやや深場を好む傾向があります。本格的なオニカサゴ(イズカサゴ)は水深100m以上の深海にいますが、写真のようなタイプ(サツマカサゴなどの近縁種)は、堤防から少し投げた砂地や岩礁帯でも釣れることがあります。
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釣り方: 主に船釣りで狙う高級ターゲットですが、ショア(岸)からの投げ釣りやジギングで不意に掛かることもあります。
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4. 味の違い:どちらも絶品!
見た目は厳ついですが、味はどちらも超一級品です。
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カサゴ:
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身は白身で甘みがあり、味噌汁(あら汁) にすると最高の出汁が出ます。煮付けや唐揚げも定番です。
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オニカサゴ:
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「カサゴより美味い」と評する釣り人も多い高級魚です。身はカサゴより弾力があり、プリプリとした食感。薄造りの刺身や、皮目を湯引きしたしゃぶしゃぶは絶品です。加熱しても身が硬くなりにくいのが特徴です。
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まとめ
写真の魚は、上が「美味しいカサゴ」、下が「美味しくて危険なオニカサゴ」です。
どちらも釣って嬉しい魚ですが、下の魚(オニカサゴ)が釣れた時だけは、ハリを外す際やクーラーに入れる際に細心の注意を払ってください。
正しく処理さえすれば、オニカサゴは家庭ではなかなか味わえない極上の食卓を演出してくれます。
安全第一で、美味しい根魚釣りを楽しみましょう!

