まず結論からいきます。
アオリイカの視力が人間の5倍、という表現は“やや誤解”です。
ただし
・見える範囲
・光の感知能力
・動きの察知
・周囲のコントラスト認識
これらの点では
人間を大きく上回る能力を持っているのは本当。
つまり
「5倍」という数字は正確ではないが、
“人間より圧倒的に優れた視覚”を持つのは事実。
というのが正しい答えです。
なぜ“5倍”と言われるようになったのか?
・正面だけでなく上下左右までほぼ全周囲を見渡せる
・光の変化に極端に敏感
・濁りの中でも動きを瞬時に捉えられる
・瞳孔構造が特殊で、明暗が激しい状況にも強い
これらの特徴を釣り人が体感的に「めちゃくちゃ見えてる」と感じたため
誇張して「5倍」という表現が広まったとされています。
アオリイカの視覚能力を分解すると…
① 視野角が広すぎる(ほぼ全方位)
アオリイカは 左右に離れた大きな眼 を持つため
ほぼ270度以上の視野をカバーします。
・真横
・少し後ろ
・上下
まで見ることができ、
人間のように「見えていない死角」がほとんどありません。
釣り人が少しでも動くと気づかれる理由がこれ。
② 動く物体に異常に強い
アオリイカの網膜は
動体検知(動きの変化)を捉える能力が非常に優秀。
速いものだけでなく
「ゆっくり動くエギ」
「アジの少しの弱った動き」
も即座に把握します。
エギングで
・フォールで抱く
・ステイで抱く
と言われるのは、この動体視力の高さが理由。
③ 明暗のコントラストに超敏感
アオリイカは色を“人間のようには”見ていません。
しかしその代わりに
光の強弱(コントラスト)を見る能力が異常に高い。
そのため
・濁りでも輪郭が見える
・夕方でもシルエットが見える
・夜でもわずかな光でエサを察知
という特徴があります。
特にシルエットを捉える能力は魚以上。
④ 偏光を感知できる=人間より有利
アオリイカは
偏光(光の向き・揺れ)を感知できる
と言われています。
これは魚のウロコから反射する光や
エギのわずかな角度変化を見破るのに役立ちます。
人間には絶対に見えない“海中の光の揺れ”を見ているということ。
“視力そのものが5倍”ではない理由
ここでいう「視力」とは
人間が視力検査で測るような
“細かい形の識別能力” のことです。
アオリイカはこの点では人間より少し弱い可能性があります。
しかし
捕食に必要な情報だけを完璧に捉える
という方向に特化しているため
「実用的な視覚性能が人間の5倍」
と言う人もいるわけです。
アオリイカが“見えすぎる”ことで起こる釣りへの影響
・動きが見られている
・仕掛けの影も見られている
・光の反射も見られている
・エギの違和感も見られている
アオリイカは本当に“よく見ている”ので、
エギングで釣果に差が出るのは当然。
逆に言えば、
見え方のクセを利用すれば爆釣する
ということでもあります。
まとめ
アオリイカの視力は
「人間の5倍」というのは厳密には間違いですが、
・動く物体の認識力
・光や影の把握
・コントラストの解像度
・広い視野角
・偏光感知能力
これらを総合すると
“人間より圧倒的に優れた視覚を持つ”のは事実。
だからこそ、
アオリイカは自然界で生き残り、
釣り人のわずかな動きにも反応できるのです。

