青物アングラーが語る「ブリ運、カンパチ実力」の謎
ジギングやショアジギングで青物を狙うアングラーの間で、昔からささやかれる一つの格言があります。
「ブリは運、カンパチは実力」
どちらも同じ「青物」であり、強烈なファイトで私たちを魅了するターゲットです。
それなのに、なぜブリは「運」で、カンパチは「実力」と区別されるのでしょうか?
「ブリだって釣るのは難しいぞ!」 「カンパチがそんなに別格なのか?」
この記事では、AIがこの格言の裏にある、それぞれの魚の「生態」と「釣り方の特性」の違いを、3つのポイントで徹底的に解説します。
1. なぜ「ブリは運」と言われるのか?
まず、なぜブリ(またはワラサ、メジロ)が「運」の要素が強いと言われるのか、その理由を見ていきましょう。
理由①:「回遊の規模」と「遭遇率」
ブリは、日本の沿岸を非常に大規模な群れ(=スクール)で回遊する魚です。
特にイワシなどのベイトを追って接岸した際の群れの規模は圧倒的で、一度その群れに遭遇すれば、釣り場全体が「祭り」状態になることがあります。
- 広範囲の“お祭り”: 群れさえ入れば、初心者でも、たまたま投げたルアーにヒットする確率が格段に上がります。
- タイミング次第: 「いつ、どこで、その巨大な群れに出会うか」という、アングラー側ではコントロールしにくい「タイミング」や「場所」の要素が釣果を大きく左右します。
この**「群れに当たるか当たらないか」**という側面が、「運」と言われる最大の理由です。
理由②:貪欲な「食性」と「好奇心」
ブリは非常に好奇心旺盛で、食欲も貪欲です。
高活性な群れに当たれば、ルアー(ジグやプラグ)の動かし方(ジャーク)が多少雑でも、猛烈にアタックしてきます。
「ただ巻きで釣れた」「適当にシャクっていたら食った」というケースが多いのもブリの特徴。
カンパチに比べ、ルアーの動きに対する「許容範囲が広い」のです。
ブリ=「運」のまとめ: もちろん、群れを探す努力やルアーセレクトの技術は必要です。
しかし、それ以上に「大規模な群れとの遭遇」という運の要素が釣果に直結しやすいため、このように表現されます。
2. なぜ「カンパチは実力」と言われるのか?
対して、カンパチ(特に大型のヒレナガカンパチや、ショアから釣れるネリゴ・ショゴ)が「実力」と言われるには、明確な理由があります。
理由①:「居場所」と「回遊ルート」の特定が困難
カンパチは、ブリのように大規模な群れで広範囲をダラダラと回遊することは比較的少ないです。
- 「根」に付く習性: 潮通しの良い沖の瀬(岩礁帯)や、急深なカケアガリなど、特定の「根」や「地形変化」に居着く(あるいは、そうした場所をピンポイントで回遊する)傾向が強い魚です。
- 正確なポイント選定: そのため、「どこにカンパチが着いているか」を、地形や潮流から正確に読み解く「知識」と「経験」が求められます。
誰でも釣れる場所で待つのではなく、「釣れる場所を的確に撃つ」必要があるのです。
理由②:非常に「賢く」「セレクティブ」
カンパチは青物の中でも特に賢く、警戒心が強い魚です。
ブリのように何にでも飛びついてくることは稀で、ルアーを非常によく「見切ります」。
- ジャークパターンの重要性: その日の潮の速さやベイトの種類に合わせた、的確なジグの動かし方(ハイピッチ、スロー、コンビネーションジャークなど)をしなければ、口を使いません。
- ルアーセレクトのシビアさ: ジグの形状、重さ、色、フォール(沈下)の速さなどが、状況にマッチしていないと簡単に見破られます。
「昨日釣れたパターンが今日は通用しない」ことが日常茶飯事で、アングラーの「引き出しの多さ=実力」が試されます。
理由③:ケタ違いの「ファイトパワー」と「戦術」
カンパチが「実力」と言われる決定的な理由が、ヒットさせた後のファイトです。
- 根への突進力: カンパチはヒットした瞬間、自分の隠れ家である「根」に向かって一直線に、猛烈なスピードで突っ込みます。
- 一瞬の油断=ラインブレイク: ブリのように横に走ってくれればまだしも、真下に突っ込まれるため、少しでもドラグ調整が甘かったり、ファイトの主導権を握られたりすると、一瞬で根に擦れてラインブレイク(糸切れ)します。
強力なタックルを使いこなし、ヒット直後に魚の頭をこちらに向けさせ、根から引き剥がすという**「高度なファイト技術=実力」**がなければ、たとえヒットさせてもキャッチできないのです。
結論:「ブリは運、カンパチは実力」は釣りの奥深さを示す言葉
この格言をまとめると、以下のようになります。
- ブリ(運): 「大規模な群れとの遭遇」という運の要素が強い。高活性であれば、比較的イージーに口を使うため、**「出会えるかどうか」**が最大のカギ。
- カンパチ(実力): 「居場所の特定」「口を使わせるルアー操作」「ヒット後のファイト技術」という、アングラーの**「総合的な実力」**がなければ、出会うことも、獲ることも難しい。
もちろん、ブリを釣るのにも技術は必要ですし、カンパチが運良く釣れることもあります。
しかし、この言葉は、同じ青物でも生態や難易度が全く異なることを端的に表した、先人たちの経験から生まれた「真理」なのです。
この奥深さこそが、私たちアングラーを青物釣りに夢中にさせる魅力と言えるでしょう。


