日本では市場やスーパーで安価に並ぶことも多い「ヒメジ(姫路)」。
しかし、実はこの魚、フランスでは高級食材として重宝されており、レストランのコース料理でメインディッシュを飾る存在です。
今回は、日本ではあまり知られていないヒメジの国際的価値とその魅力について、釣り人・料理人・食通すべての人に向けてわかりやすく解説します。
ヒメジとは?──日本では脇役、でも旨味は主役級
・スズキ目ヒメジ科に属する赤みがかった小魚
・全長20〜30cm程度で、沖縄〜本州の浅い海に広く分布
・底物で、砂地に潜む小型の甲殻類やゴカイを捕食する
日本ではあまり注目されず、「雑魚(ざこ)」「外道」とされることもあります。
しかし一方で、その白身の美しさと甘味ある脂の旨さは一級品。
煮付け、塩焼き、唐揚げ、天ぷらなど、どんな調理法にも合います。
フランス料理界での評価──「ル・ルージェ」は別格の扱い
フランスではヒメジのことを**Rouget(ルージェ)**と呼び、ブイヤベースの主役やグリル料理の中心として扱われます。
とくにプロヴァンス地方では、ヒメジは以下のような料理に用いられます:
・ルージェのグリル バルサミコソース仕立て
・ヒメジの香草焼き クスクス添え
・ブイヤベースの主役魚
驚くべきことに、フランスの高級レストランでは牛フィレステーキと並ぶ価格帯で
メインディッシュとして提供されることもあります。
どうして日本では安い?──流通と価値のズレ
理由① 見た目の地味さと知名度不足
赤く小柄で、他の魚に埋もれがちなヒメジ。
釣り人からも「リリース対象」として扱われることが多いのが実情です。
理由② 漁獲対象になりにくい
底引き網漁や定置網などでの混獲が多く、まとまった量が確保しにくい。
一方フランスでは、意図的に狙って獲る「目的魚」なのです。
理由③ 消費者ニーズとのギャップ
日本では脂の乗った大型魚(ブリやタイなど)が好まれがち。
小型で上品な味わいのヒメジは、どうしても影が薄くなります。
ヒメジの美味しさを再評価しよう!
ヒメジは刺身でも美味。白身ながら甘味とコクがあり、火を通すとさらに旨味が凝縮します。
特におすすめなのは:
・天ぷら…ふんわりとした身にサクサクの衣
・唐揚げ…骨までパリッと揚げればビールの最高のアテ
・塩焼き…シンプルこそ素材の勝負
・アクアパッツァ…和と洋の融合を楽しめる一皿
まとめ:ヒメジの価値は世界基準で見よう
ヒメジは、日本では安魚でも、フランスでは牛ステーキに匹敵する高級魚。
今こそその「旨さ」と「価値」を見直す時期です。
スーパーで安く見かけたらラッキー。
それは、世界のグルメがうらやむ高級魚を、自宅で味わえるチャンスかもしれません。


