カツオのたたき――釣り好き・魚好きにはたまらない逸品です。
しかし同じ「たたき」でも、ガスバーナーで炙ったものと、藁で焼いたものではまったく別物の仕上がりになります。
食べ比べれば、その違いは一口で誰でもわかるレベル。
では、なぜここまで差が出るのか?
今回は釣太郎流に、釣り人目線・食通目線で徹底解説します。
まずは結論から
・ガス焼きは「炙り」
・藁焼きは「香りを付ける炙り」
最大の違いは、
「香りの有無」+「火力の質」+「加熱時間」。
ここがポイントです。
【違い①】火力の温度が圧倒的に違う
・ガスバーナー:約1000~1200℃
・藁焼き:約800~900℃(瞬間的に最大1000℃超えも)
一見すると温度差は少ないように感じますが、藁は爆発的な炎が一瞬で食材を包むのが特徴。
これによりカツオの表面だけを一気に焼き固め、中のレア感はそのままに旨味を閉じ込めます。
ガスは一点集中の細い炎で「ゆっくり炙る」形になりがち。
どうしても加熱ムラが出やすく、香ばしさも弱くなる傾向があります。
【違い②】香り成分が全く違う
藁焼き最大の魅力は**「藁の香り」**。
・燃焼時に出る**煙の成分(フェノール系化合物や芳香族成分)**がカツオの表面にしみ込む
・これが独特の「藁焼きの香ばしさ」になる
一方、ガス焼きは無臭。
ガスの炎はクリーンに燃焼するので**「焼き色は付くが香りが乏しい」**のが難点です。
刺身用の鮮度抜群なカツオに、この藁の煙の香りが合わさることで唯一無二の旨さが生まれます。
【違い③】表面の仕上がりと旨味の閉じ込め
・藁焼きは一気に表面を焼き固め、旨味ジュースが中に残る
・ガス焼きはじわじわ焼くので、どうしても水分がやや抜けやすい
結果として、藁焼きはしっとりジューシー。
ガス焼きはややパサつき気味になりやすい傾向があります。
【違い④】食べた時の余韻
・藁焼きは香ばしい風味が鼻に抜ける
・ガス焼きはシンプルに魚本来の味のみ
つまり、藁焼きは「香りを味わう料理」、ガス焼きは「素材そのものを食べる料理」に近くなります。
【釣太郎の本音アドバイス】
もし釣り人が自分で釣ったカツオを食べるなら
「できるだけ藁焼きに挑戦してほしい」
と強くおすすめします。
・藁はホームセンターでも安く手に入る
・七輪+藁+火バサミがあれば自宅でも再現可能
・火傷だけ注意すれば簡単に本格たたきが作れる
市販のガス炙りたたきも美味しいですが、藁焼きの旨さは別格です。
釣ったカツオが、まるで高級料亭レベルに昇華します。


