「食中毒」と聞くと、真っ先に「生肉」「卵」「乳製品」を思い浮かべる方も多いかもしれません。
しかし、実は魚介類も食中毒の原因として無視できない存在なのです。
この記事では、厚生労働省などの統計データをもとに、食中毒の原因食品と魚の関係について解説します。
特に釣り人や魚好きの方には必見の内容です。
■ 食中毒の原因食品ランキング(件数ベース)
厚生労働省「食中毒統計資料(最新年)」によると、食中毒の原因となった食品を原因別に分類すると、以下のような傾向が見られます。
| 原因食品分類 | 食中毒件数の割合 | 主な原因菌・ウイルス |
|---|---|---|
| 魚介類 | 約15〜20% | 腸炎ビブリオ、アニサキス、ヒスタミン |
| 肉類(鶏、牛、豚) | 約30〜35% | カンピロバクター、サルモネラ、O157 |
| 加工品・惣菜類 | 約20% | 黄色ブドウ球菌、ノロウイルスなど |
| 野菜類・果物類 | 約10%以下 | ノロウイルス、リステリア菌 |
| 卵類 | 約5%前後 | サルモネラ菌 |
| 不明(複合要因) | 約10〜15% | 多因子性 |
■ 魚介類が占める「約15〜20%」は決して低くない!
魚は加熱せずに「生で食べる機会」が非常に多い食材。
刺身、寿司、漬け、干物、なれずし、なめろう、など、生食文化の多い日本では魚介類によるリスクは避けられません。
特に注意したいのが以下の3つの代表例:
▶ アニサキス(寄生虫)
・魚介類由来の件数No.1食中毒原因
・特にサバ、イカ、サンマなどで多発
・症状:激しい腹痛、嘔吐
・冷凍または加熱で無毒化可能
▶ 腸炎ビブリオ(細菌)
・主に夏場に増える海水中の細菌
・刺身や寿司、海鮮丼などが要注意
・塩分と20℃以上の温度で爆発的に増殖
▶ ヒスタミン(化学物質)
・サバ、カツオ、マグロなどで発生
・冷蔵保存を怠るとヒスチジンがヒスタミンに変化
・じんましん、めまい、嘔吐のようなアレルギー症状を引き起こす
■ 魚の食中毒は“鮮度”と“扱い方”で大半が防げる!
魚が原因の食中毒の多くは、実はちょっとした注意でほぼ100%防げるものばかりです。
✅ 釣った魚は「海水氷」で冷やす
→ 浸透圧ショックを防ぎ、細菌繁殖を抑える
✅ 家庭で捌く前に“冷却と清潔”を意識
→ 調理器具・手指・まな板の洗浄徹底
✅ 生食用と加熱用は“明確に分ける”
→ 加熱用の魚は必ず火を通す
■ 釣り人は「加害者」にも「被害者」にもなり得る
釣りたての魚を人にお裾分けしたり、バーベキューで振る舞う機会も多い釣り人。
知らずに「寄生虫がいた刺身」や「常温放置したなめろう」を出せば、知らぬ間に加害者になってしまうリスクもあります。
だからこそ、食中毒リスクの知識を持っておくことが、釣り人のマナーの一環と言えるでしょう。
■ まとめ:魚の食中毒リスクは「約20%」でも油断禁物!
魚介類は、食中毒の発生件数全体の約15〜20%を占めている重要なリスク源です。
しかしその多くは、正しい保存・加熱・衛生管理で防げるものばかり。
釣り人や魚好きの皆さんこそ、魚の正しい扱い方を知り、
“安全で美味しい魚ライフ”を守っていきましょう!


