暖かくなってきて、釣りが楽しい季節になってきましたね!この時期になると、日中の気温が20℃を超える日も増えてきます。
快適に釣りができるのは嬉しいですが、この**「気温20℃」**という数字、実は釣った魚の鮮度管理においては、一つの重要な境目になるんです。
「え?いつもの氷で大丈夫じゃないの?」と思ったあなた。
もちろん、氷で冷やすこと自体は非常に重要で素晴らしいことなのですが、気温が20℃を超えてくると、「真水で作った氷」だけでは、少し物足りなくなってくることがあるんです。
そこで、ぜひ知って、そして実践していただきたいのが、今回改めてご紹介する**「海水氷」**です!
今回は、なぜ気温20℃を超えると真水氷だけでは厳しくなってくるのか、そして海水氷が夏の釣りに断然おすすめな「科学的な理由」を分かりやすく解説します!
なぜ「気温20℃」が境目? 魚の鮮度と危険な温度
なぜ気温20℃が魚の冷却において一つの目安になるのでしょうか?
それは、多くの**「細菌」が活発に活動・増殖を始める温度帯**だからです。
魚の鮮度を落とす主な原因は、魚自身の持つ酵素の働きと、表面やエラなどに付着した細菌の活動です。
特に細菌は、温度が高くなるほどその増殖スピードが上がります。
- 10℃以下:細菌の増殖はかなり抑えられる
- 20℃以上:細菌の増殖が活発になる
- 30℃〜40℃:細菌の増殖が最も活発になる(梅雨〜夏本番の気温!)
気温が20℃を超えるということは、魚が釣り上げられた時点ですでにその温度に近い、あるいはそれ以上の温度になっている可能性が高く、またクーラーボックス内の温度も上がりやすくなります。
この環境下で、いかに素早く、確実に魚の温度を「細菌が増殖しにくい温度」まで下げられるかが、鮮度や安全性を保つカギとなるのです。
気温20℃超えで「真水氷」の限界が見える理由
私たちが普段使っている真水で作った氷は、0℃で溶けて0℃の溶け水になります。
気温がそれほど高くない時期であれば、0℃でも十分に魚を冷やし、細菌の増殖を遅らせることができます。
しかし、気温が20℃を超えるような状況ではどうでしょうか?
- 溶けるのが速くなる! 外気温が高いと、氷はより早く溶け始めます。
- 溶け水が温まりやすい! 溶けた0℃の水は、すぐに外気温や魚の温度に影響されて温まり始め、細菌が喜ぶような中途半端な温度になってしまいがちです。
- クーラーボックス全体の温度が下がりにくい! 魚自体も温かい状態からスタートすることが多いため、0℃の氷だけでは魚全体の温度を素早く、そして十分に低い温度(理想は0℃以下)まで下げきることが難しくなります。
つまり、気温が高い状況では、真水氷は「早く溶けてしまう」「溶け水が温まりやすい」「魚を十分に冷やしきれない」といった弱点が目立ってきてしまうのです。
これでは、細菌の増殖を効果的に抑えきれないリスクが高まります。
気温20℃超えで「海水氷」が断然有利な科学的な理由
そこで、気温が20℃を超えたら迷わず使ってほしいのが「海水氷」です!
海水氷がこの状況で真水氷より圧倒的に優れているのには、ちゃんとした科学的な理由があります。
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溶ける温度が低い!(-1.8℃の冷却パワー) 真水が0℃で凍るのに対し、塩分を含む海水は約-1.8℃という、より低い温度で凍ります。そして、溶ける際もこの-1.8℃に近い温度を保とうとします(塩分濃度で多少前後します)。 気温20℃以上の環境で、魚を0℃ではなく-1.8℃近い温度で冷やせるというのは、細菌の活動を抑える上で大きなアドバンテージになります!魚の core temperature を素早く、確実に低く保つことができるのです。
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溶け出した「塩分」が細菌の増殖を抑える!(20℃超えで重要度UP!) 海水氷が溶けてできた冷たい海水には、塩分が含まれています。この塩分には、細菌の細胞から水分を奪ったり、細胞壁を破壊したりすることで、細菌の活動や増殖を抑える効果があります。 細菌が活発になる20℃以上の環境だからこそ、溶け出した海水によるこの「天然の抗菌作用」が、真水氷にはない強力な食中毒予防効果を発揮してくれるのです。
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魚へのダメージが少ない!(高品質キープ) -1.8℃という温度は、多くの魚の体液が凍る温度(約-1℃)に非常に近いです。そのため、魚をカチカチに凍らせて細胞を破壊する「氷焼け」を起こしにくく、魚の身質(プリプリ感や滑らかさ)を保ったまま冷やすことができます。また、浸透圧の差が少ないため、魚の水分や旨味が溶け出した水に逃げにくい、というメリットも、品質保持の観点から非常に重要です。
これらの理由から、気温が20℃を超え、細菌の活動が活発になる時期においては、海水氷は真水氷よりも圧倒的に**「素早く」「確実に」「安全に」**魚を冷やすことができる、最適な冷却材と言えるのです。
実践!気温20℃超えの日に海水氷を使うコツ
- 多めに準備する: 暖かい日は氷の減りが早いです。いつもより多めに海水氷を用意しましょう。
- クーラーボックスを冷やしておく: 出発前に保冷剤や少量の海水氷を入れて、クーラーボックス内を予冷しておくと効果的です。
- 魚は隙間なく氷の中に! 魚全体が海水氷にしっかり触れるように隙間なく詰め込むのがベストです。
- 開け閉めは最小限に: クーラーボックスの開け閉めが多いと、中の冷気が逃げて温度が上がりやすくなります。必要な時以外は開けないようにしましょう。
- 溶け水はこまめに排水: 溶け出した海水も冷却効果はありますが、溜まりすぎると魚が浸かってしまうため、定期的に排水口から抜き、常に氷が魚に触れる状態を保つのが理想です。
- 帰宅したらすぐに処理: クーラーボックスから出したら、速やかに下処理(内臓処理など)を行い、冷蔵庫へ。
まとめ:気温20℃を超えたら、迷わず海水氷を!
気温が20℃を超えてくると、細菌の活動が活発になり、釣った魚の鮮度管理や食中毒予防がより難しくなります。
真水氷(0℃)だけでは、冷却力や細菌抑制効果に限界が出てくるのに対し、海水氷は「より低い温度(約-1.8℃)」と「溶け水の塩分による抗菌作用」という強力な武器で、夏の高温下でも魚をしっかり、安全に冷やすことができます。
これは、科学的に見ても、釣った魚を美味しく、そして何より安全に持ち帰るための、非常に理にかなった方法なのです。
これから本格的に気温が上がってくるにつれて、海水氷の真価が発揮される場面が増えてきます。
「ちょっと面倒かな…?」と思うかもしれませんが、少しの手間で、釣果を最高のコンディションで持ち帰れるなら、試してみる価値は十分あるはずです!
ぜひ次の釣行で、気温が20℃を超えそうな日は「海水氷」を準備してみてください。
きっと、持ち帰った魚の鮮度と安全さに、より一層安心して舌鼓を打てるはずですよ!
釣太郎の海水氷は3キロと1キロあります。


